研究課題/領域番号 |
20K00704
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
堀 恵子 東洋大学, 人間科学総合研究所, 客員研究員 (70420809)
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研究分担者 |
李 在鎬 早稲田大学, 国際学術院(日本語教育研究科), 教授 (20450695)
ヨフコバ四位 エレオノラ 富山大学, 学術研究部教養教育学系, 教授 (10512410)
加藤 恵梨 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (70770311)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | データ駆動型学習 / 実践授業 / コーパス / 文法 / 学習者コーパス / 日本語教育 |
研究実績の概要 |
学習者自身がコーパスの用例を見て言語特徴を学ぶデータ駆動型学習(DDL)を取り入れた文法教育のあり方を探る実践研究と,DDLを支援するために教育的仲介を施したウェブツールの改訂を行った。 実践研究では,アクティブラーニングを取り入れた授業において授業前活動としてウェブツールを用いて例文作成を行った後,授業では1学期の間に3通りの異なる方法を行い,比較した。その結果,先に意味・機能をウェブツールで調べてから例文の特徴を考えるトップダウンの方法より,コーパスの例文を見て特徴を考えて,例文作成させるボトムアップのほうが,言語使用に関するメタ知識を得やすい可能性があることが示された。 DDLに用いるウェブツールの改訂については,これまで「機能語用例文データベース『はごろも』」を利用してきたが,主に3つの点を改訂した。①学習者が作成した例文のうち,正用・誤用の例文を増やす。誤用にはコメントを付ける。それによって否定証拠を示すことができる。②意味分類について:これまで各項目の「意味」の上位に「意味の大分類」があり,2階層であったが,意味・用法を表す語を精査,整理した。さらに最上位に「ものごとの様子」「ものごとの関係」「もの・こと」「人との関係」「場所・時間」「考え・感情」の6つからなる階層を設け,3階層とした。そして「意味分類」一覧のタブから開けるようにした。③検索方法について:「はごろも」は,文法項目を検索して意味や例文を表示するツールであるが,意味・機能の語でも検索ができるようにした。それによって,似ている意味・機能を持つ文法項目をまとめて表示させ調べることができるようになった。さらにDDLの支援として,学習者が調べたい意味・機能から文法項目を探すことができるようになった。そこで,学習者が産出にあたって表現したいことから言語表現を探すことに使える可能性が出てきた。
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