研究課題/領域番号 |
20K00734
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
塩谷 奈緒子 東京電機大学, 理工学部, 講師 (10409766)
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研究分担者 |
細川 英雄 早稲田大学, 国際学術院(日本語教育研究科), 名誉教授 (80103604)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 実践研究 / 社会参加 / 対話 |
研究実績の概要 |
当初の研究計画では、当該年度には、(1)選定した調査フィールドにおいて教育実践を行い、教育実践データを収集し、(2)収集した実践データの質的分析を開始 する予定であった。 しかし、当該年度は、新型コロナウィルス感染症の感染拡大により、予定していた教室活動の実施やデータ収集ができず、主に、次年度からコロナ禍においても研究を遂行できるようにするための研究環境の再整備と理論研究を実施することとした。 (1)に関しては、コロナ禍の中、新たな授業形態(オンライン授業、ハイブリッド授業)で実施される授業に対する各教育機関の倫理委員会等の研究実施承諾を取り直し、調査フィールドと実践の再選定を行った。 (2)に関しては、教室活動実践データの収集と分析は次年度に延期し、これにかわって、本調査に関わる理論、研究手法等、実践理論(社会参加、実践研究)の基礎文献調査を実施した。具体的には、「社会参加」については、日本語教育の諸分野(教室内、教室外、政策、年少者、地域、テスト・評価、教材開発 等)において、これまで「社会参加」という概念が、どのような文脈において、いかに使用され、定義されてきたのかを研究協力者と共に文献調査した。また、「実践研究」については、アメリカやオーストラリアにおける教師教育(セルフスタディ)分野の実践研究の理念や方法論に関する理論的調査に取り掛かった。次年度は、当該年度の研究遅延分を取り戻すため、これらの調査の知見を活かして実践研究に取り組む予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
予期していなかった新型コロナウィルス感染症の発生により、当初予定していた実践研究データの収集と教室活動のデータ分析等ができなくなった。次年度からは、研究計画見直し、遅延分を取り戻したい。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度には、令和2年度に延期を余儀なくされた、調査フィールドからの教室実践データの収集と保管を開始する。コロナ禍において、オンライン授業、ハイブリッド授業等、新たな形態で行われる授業のデータ採取許可を各教育機関や活動参加者から新たに取得し、音声記録の使用許諾が得られた実践については、実践データを文字化し、実践の分析も開始したい。令和2年度に開始した実践理論の文献調査結果についても取りまとめ、論文化する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、コロナウィルス感染症の拡大により、当初予定していた教室実践を行うことができず、分析を予定していた教室活動の録音データの収集ができなかった。その結果、発生する予定であった教室活動の録音データの文字起こし料金が未使用のまま残った。 次年度は、当該年度の未実施分も含め、コロナ後の新たな状況に即して教室実践を行い、教室活動データの収集を行う予定であり、未使用分については、次年度分と合わせ、活動データの文字化料金として使用予定である。
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