本研究では自然な発話刺激を聴取している際の脳波を記録し発話中の単語等に対する脳波反応を特定した。聴取者の外国語能力の差異によって脳波の反応がどう異なるのかを検討した結果、P2成分やN400成分などの脳波反応の振幅や潜時が聴取者の外国語聞き取り能力によって変化することが示された。また、これらの脳波反応を特徴量とする統計的モデルを構築し、その統計モデルから聴取者の外国語聞き取り能力をどの程度予測できるのかを検討したところ、予測値と実測値の相関係数は0.51となり、精度をもった統計モデルを構築することができた。
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