研究課題/領域番号 |
20K00776
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研究機関 | 文教大学 |
研究代表者 |
渡辺 敦子 文教大学, 文学部, 教授 (70296797)
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研究分担者 |
浅岡 千利世 獨協大学, 外国語学部, 教授 (30296793)
藤井 彰子 国際基督教大学, 教養学部, 准教授 (60365517)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ふり返り / オンラインコミュニティ / 現職教員養成 / リフレクティブプラクティス |
研究実績の概要 |
本研究の目的は1)研究に参加する個々が置かれたコンテクストにおけるふり返りの過程の探究、2)オンライン会議ツール活用によるふり返りの参加による負担の軽減、3)中学校、高等学校、大学教師が研究者、実践者という役割を担い研究に参加し、実現可能、持続可能なふり返りのコミュニティの構築、提示である。 研究2年目であった2021年度は大学教員3名、高校教員4名、中学校教員2名が異校種から構成される3つのグループに分かれ、各自が自分の授業を録画し、ウェブにアップし、互いに録画を観察後、オンライン会議ツールにより授業について相互的にディスカッションを行った。また2021年度の研究後に各参加者がインタビューを受けた。各参加者のふり返りがグループの中でどのように展開したかをグループディスカッション、インタビューのデータをフレーム分析またpositioning分析から探究していく。 また2021年度は2020年度のデータの分析を元に研究成果の発表(口頭発表、論文発表) も行った。論文発表においては各参加者がふり返りのグループを互いが建設的批判も含めて意見交換ができるcritical friendshipが形成される場(研究者、実践者という違いがない場)として見なしていたかをpositioning(ポジショニング), positionalities(立場性)から分析をした。各教師のグループの、またグループの中にいる自分の見なし方(ポジショニング)によりグループの解釈が異なった。グループの中でふり返りによる自己開示にはグループ内の他者とある程度の距離が、またグループが自己開示の場であるという共通理解が自己開示を促すこととなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年度、2021年度と異校種間のオンラインによるディスカッションを計画通りに実施することができた。また2020年度の成果を2021年度には発表、論文という方ディで発表することができた。
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今後の研究の推進方策 |
現在は2020年度2021年度のデータ分析をフレーム分析、立場性の分析の視点から行っている。分析から明らかになったことを8月に開催される全国英語教育学会において、また2023年3月に開催される大学英語教育学会第4回ジョイントセミナー(第49回サマーセミナー&第10回英語教育セミナー)において発表予定である。2回の発表は大学の教員3名以外に現職の教員も発表者として参加をする。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者、研究分担者、研究協力者により研究成果を共同研究という形で学会で発表予定であったが、コロナ禍により参加予定のすべての学会がオンライン開催となり、助成金を使用する額が低くなった。 2022年度は現在、共同研究発表を2件予定している。1件は学会会場に赴く発表を予定している。研究代表者、研究分担者、研究協力者の学会参加費、旅費としての助成金の使用を考えている。
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