研究課題
本研究は拡充強化が進む小学校英語教育において、教員を目指す教職課程の学生の英語力・指導力の向上の必要性を考え、教職課程の科目において効果的なシラバスおよび学生自身の自己研修を実施することで適切な英語力・指導力を持った小学校教員の養成を目指すものである。研究1年目である昨年度は新型コロナウィルスの拡大により授業がオンラインとなり、対面で予定していた実験・アンケート等の実施を見送った。かわりに1年目は2年目もオンライン授業となった際にも対応できるよう、オンライン用の実験、アンケート実施方法も検討した。そして、研究2年目の今年度は引き続きほとんどの授業回がオンラインとなったが、1年目の準備を持って対応できた。具体的には、これまでの研究で多くの教職課程の学生が課題としてあげた発音に焦点を当て、授業内での練習、授業外での学生による自己研修、練習をした内容を授業内での実践で使用する、という流れを繰り返し、発音力の定着をはかった。また、翌週の授業で個別に復習実践小テストを実施し(zoomを使用)、学生の自己研修の進捗具合を確認した。実践前後に実施した英語力・指導力に関するアンケート調査の結果から、参加した全ての学生が発音練習を必要で役に立ったと評価しており、発音練習の練習・実践を通して英語力、指導力全体も向上したと感じていることが分かった。アンケートの自由記述部分からは今後さらに必要な練習内容としては、無意識でも正しい発音ができること、まとまった内容を話すときにも適切な発音ができること、発音だけでなく児童のレベルに合わせた英語で話す力の必要性等が述べられており、今回の自己研修を通して教師として今後身に付ける必要のあるスキルにも気付いたようである。研究3年目である次年度は対面授業での実施予定であるが、今年度の成果をふまえてさらに実施内容を工夫してのぞみたい。
2: おおむね順調に進展している
研究1年目はコロナウィルス感染症拡大により当初の研究計画を実施出来なかったが、2年目となった今年度はあらかじめオンライン授業にも対応できる実験内容、アンケートを作成していたため、結果としてほぼ授業全回がオンライン授業(zoomによるライブ授業)となったが大きな問題もなく実施出来た。さらに、3年目となる次年度は対面での実施予定であるため、オンライン実施時との比較もでき、より有意義な研究内容になるのではないかと考えている。
今年度実施した実験内容(発音練習)、実践前後のアンケート(英語力・指導力)に改善を加えて実施予定。その後、2年目および3年目の実施結果をふまえて、小学校教職課程の学生の英語力・指導力を向上するための効果的なシラバスおよび自己研修内容を検討したい。
研究1年目(昨年度)、そして2年目(今年度)はコロナウィルス感染症拡大により当初予定していた海外での学会発表が実行できず、また国内での学会は全てオンラインでの参加となったため旅費を使用しなかった。また、購入予定であったノートパソコン等は性能の上がる最新バージョンが近く発売されることが分かり購入を控えた。現在は以前購入したノートパソコンを修理して使用中である。3年目にあたる次年度はノートパソコン、タブレット等を購入予定であり、また海外、国内での学会発表にも対面実施で参加したいと考えており、予算を使用する予定である。
すべて 2021
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
The Proceedings of The 30th International Symposium on English Teaching and Book Exhibit, 2021 PAC, & The 23rd International Conference and Workshop on TEFL & Applied Linguistics
巻: - ページ: 257-268