研究課題/領域番号 |
20K00797
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
金子 淳 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (10331969)
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研究分担者 |
山口 常夫 東北文教大学, 人間科学部, 教授 (80146745)
大槻 恭士 山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授 (00250952)
ミラー ジェリー 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (90455882)
坂口 隆之 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (10436496)
畠山 研 八戸工業大学, 基礎教育研究センター, 講師 (10804891)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | AI / 人工知能 / パフォーマンステスト / データサイエンス / 英語 / スピーキング / 評価 |
研究実績の概要 |
「AIを援用したパフォーマンステスト半自動採点システムの開発」において、令和2年度は初年度に当たる。初年度の研究計画は、パフォーマンステストを採点するためのシステム構築を行うことであり、実際にその構築を行なった。具体的には以下のようになる。 まず、システム構築に必要なコンピュータ等、環境を整備し、Pythonが使える環境を構築した。Anacondaのプラットフォームを使用した。システムの概要からすれば、まず、被試験者が英語音声を発声し、その音声をAIを用いて音声認識して、テキスト化するプロセスが必要になる。ただし、音声認識の際、ネイティブが話す英語の認識率と非ネイティブ(日本人)が話す英語では認識率に大きな差があり、その問題をクリアする必要がある。 ここでは、環境構築の利便性を考慮し、クラウド型のAIサービスを利用することにした。具体的には、Microsoft AzureのCognitive Serviceを用いた。コンソール・アプリケーションを作成し、英語音声のテキスト化を行なったところ、かなりの精度でテキスト化が可能になった。 次に、テキスト化された英文を、Pythonを用いて、採点するためのシステム構築を行なった。吐き出された英文テキストを数値化(ベクトル化)し、実験・検証を行なった。比較的良好な結果が得られた。ただし、まだ、精度に若干の課題があるため、パラメータなどの調整や、新たなアルゴリズムからのアプローチなど、さらに精度を上げていくことが今後の課題である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和2年度は初年度になるが、初年度の研究計画である、パフォーマンステストを採点するためのシステム構築を予定通り実施、遂行できた。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度、開発したパフォーマンステスト半自動採点システムの精度を上げ、学校教育現場にて、実証実験を行なう予定である。しかし、たいへん残念なことであるが、令和2年度に引き続き、令和3年度も新型コロナウイルスの感染が拡大する恐れがある。状況によっては、計画を変更しなければならない状況が生じるかもしれない。すなわち、本研究においては、システムの構築後、学校教育現場にて、実験・検証を行うこととしているが、新型コロナウイルスの状況によっては、その検証が実施できない恐れがあるからである。その場合は、小学校・中学校・高等学校などの学校教育現場ではなく、対象を大学生にして、実験・検証を行うことも考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの感染拡大により、共同研究者との打ち合わせや、教育行政機関、学校教育現場との連絡を、令和2年度には十分に実施できなかった。それゆえ、それらの活動を令和3年度に実施することとした。
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