研究課題
基盤研究(C)
本研究は、英文を記憶して再現する活動を、インプットとアウトプット、文字と音声という観点から、復唱、書き取り、暗唱、書写の4つに分類し、その難易度を比較するものである。一連の調査の結果、4つの活動の難易度には差があることが明らかになった。再現活動に大きな影響を与えるのは、インプット段階で英文が音声または文字で提示されるかどうかであり、音声で提示されると再現の難易度が高くなることが分かった。さらに、英文中の語彙の難易度、語数、主語の有生性も再現活動に影響を与えることが明らかになった。
英語教育
再現活動は、英語の基礎力を育成することを目的として、日本の英語授業において幅広く実施されている。これまで、復唱、書き取り、暗唱、書写それぞれの活動について、認知的プロセスの検証や測定ツールとしての妥当性、そして指導効果の観点から調査が行われてきた。しかし、これら4つの活動を比較検証した研究は存在しない。したがって、これらの活動を包括的に扱った調査が必要である。各活動の特徴や難易度を明らかにすることで、より効果的な授業への導入が可能となる。