研究課題/領域番号 |
20K00810
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
山下 巌 順天堂大学, 保健看護学部, 特任教授 (70442233)
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研究分担者 |
佐藤 健 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40402242)
横島 啓子 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 教授 (50369469)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | フィンランド / 看護英語 / ウェブ型学習 / CSCL / 国際共同開発 / Zoom |
研究実績の概要 |
2021年10月から2022年1月にかけて、研究相手国フィンランドのユヴァスキュラ応用科学大学(Jamk)と、ZOOMを駆使したCOIL(Collaborative Online International Learning)型の共同授業を出来うる範囲で実施した。またJamk教員とのZOOMによる授業準備ミーティングを一月に2回のペースで実施した。 具体的には、我が国とフィンランドが共通に抱える高齢化問題を取り上げ、今後予測される介護従事者不足問題に、介護ロボット・AIを導入することにより取り組んでゆく方策を考えることを主目的に定めた。より具体的には、ロボットの活用と直接的関連が強い高齢者看護学、公衆衛生看護学、在宅看護学の3領域において、Jamk健康社会学部看護学科国際コース所属学生と本学部学生がロボット介護の事例を英語で紹介しあいながら、理解を深めてゆくための場を設けた。Jamkからは看護学科主任が授業を担当した。参加学生数は、本学部9名、Jamk7名であった。日本とフィンランドの時差が7時間あるため、授業は日本時間20:00~21:30(フィンランド現地時間13:00~14:30)で試行した。特に、事例紹介の後に実施したBreakout Room DiscussionでJamk学生から、我が国の保健活動におけるロボットを活用した健康体操の事例への質問が多く出た。 今回は、実際にJamkへ出向き綿密なディスカッションを経て共同授業を経過ウすることができなかったため、単なる授業実践にとどまった。今後は、教材開発に向けて、是非ともフィンランドへ出かけ詳細に入ったディスカッションを行い、前述の3領域におけウェブを活用したESP教材を開発してゆきたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
Covid-19蔓延の影響により、海外渡航が不可能となり、フィンランドのJamk教員と、ZOOMによるディスカッションしかできないため、f-to-fによる十分な意見交換を行うことができない。そのような状況下で、今年度は2021年10月から2022年1月にZOOMを駆使しJamkとの共同授業を出来うる範囲で実施した。このようにZOOMを活用した授業試行は何とか実現できたものの、Jamkと共用可能な教材開発となると、単に教科内容(content:本研究の場合は看護学)を英語を用いて教えるだけでは、本研究が構築を目指すESPプログラムの目標には達しない。言い換えれば現地教員や現地看護学生との内容指導(看護学)と言語指導(英語)を統合した効果的な指導方法に関する内容必須言語の設定を含むより綿密な情報交換やインタビューが必要となるが、現状では海外渡航ができないことで、思うように研究の核心部を遂行することができていない。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度以降も当面、海外渡航がままならないことが予測されるが、Jamk教員や学生とのZOOMによる意見交換をより頻繁に行い、少しでも本研究を前に進めてゆくように努力したい。また、年度後半になれば、Covid-19も収束してくることも予測されるため、現在よりは海外渡航できる可能性も期待できる。もし、まったく海外渡航が可能とならなかった場合は、本研究分担者とも相談して研究期間自体を1年間延長することも視野に入れることとする。
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次年度使用額が生じた理由 |
本来であれば、本研究代表者及び研究分担者は、海外の大学の研究者との打ち合わせや、EuroCALL、AsiaCALL、GloCALLといったの国際学会にて本研究の成果の中間発表を実施る予定であったが、Covid-19の影響により海外渡航不可となっているため、旅費において余剰が生じていることが主な理由となっている。 今後、海外渡航へのハードルが下がってゆく見通しであれば、予定通り先述の国際学会での発表を実施してゆく。もし、依然として海外渡航の見通しが立たなければ、国内で開催される英語教育・看護教育系の学会(LET、英語教育学会、JaltCALL、日本看護科学学会、看護教育学会)での研究発表(成果発表)を実施してゆくよう計画を組みなおしてゆきたい。
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