研究課題/領域番号 |
20K00822
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
森下 美和 神戸学院大学, グローバル・コミュニケーション学部, 准教授 (90512286)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 言語景観 / 誤用分析 / 異文化コミュニケーション / 外国語表記 / 英語教育 / 観光 / インバウンド観光客 |
研究実績の概要 |
2020年度は、新型コロナ感染症拡大に伴う非常事態宣言発令などのため、本研究の主要な課題であるフィールドワークの実施が難しかったが、研究代表者の地元である神戸に焦点を当てた小規模調査やグーグルストリートビューを活用したオンライン調査などを中心に研究を進めた。 本研究では、日本の言語景観における英語使用についての現状を把握し、言語景観調査のプロセスおよびデータ分析の結果を英語教育に生かすことを目的としており、言語景観調査に興味を持つ国内在住およびオーストラリア留学中のゼミ生に、現地調査に関して協力を求めた。日本における日本語表記が常に正しいわけではないことと同様に、学生たちが英語圏での留学の際に撮りためた写真の中にも英語表記に問題がある例が見られたり、フィールドワークの代わりにグーグルストリートビューを使って調査すると、過去の画像データも見ることにより経年変化を確認できるなど、新たな発見も多かった。 これまでの調査や他大学の研究者との共同研究の成果を含め、本研究課題に関連する研究については、国内で5件、海外で1件の口頭発表(すべてオンライン)を行い、年度内に3件の学術論文が発行された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上述したように、新型コロナ感染症拡大に伴う非常事態宣言発令などのため、本研究の主要な課題であるフィールドワークの実施が難しかったが、神戸に焦点を当てた小規模調査などを中心に研究を進めた。しかしながら、国内外の多くの学会や研究会が中止や延期されたため、発表や研究交流の機会が失われた。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、新型コロナ感染症の状況に関わらず、無理のない範囲でデータ収集を続け、単に使用されている語彙や表現が正しいかどうかを議論するだけではなく、言語学/英語教育学の観点から、それらにおける誤解/誤認識を丁寧に解きほぐしていく作業を進めたい。 また、インバウンド観光客へのアンケートは難しいと思われるが、在留外国人へのインタビューなどを検討している。
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次年度使用額が生じた理由 |
国内外の出張ができなかったことにより、出張にかかる旅費や学会参加費等を消化できなかったため。2021年度は、無理のない範囲でフィールドワークを目的とした出張を行う予定である。
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