研究課題/領域番号 |
20K00833
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
大谷 みどり 島根大学, 教育学部, 客員研究員 (80533299)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 英語教育 / 特別支援教育 / 困難性 / 支援 |
研究実績の概要 |
本研究は、英語のつまずき支援先進国である欧米諸国を視察し、その実践からの学びをもとに研究を進めることを計画していたが、この2年間は世界的なコロナ蔓延のため、海外視察が叶わない状況にある。海外からの学びについては、International Dyslexia Association(IDA)やLearning Disabilities of America(LDA)の研究大会へのオンライン参加、学術論文等から情報を収集している。 国内での取り組みについても、コロナのため実際に学校に出かけることは、かなり制限がかかっているが、可能な範囲で附属学校との共同研究を進めている。附属では特に、通常学級で有効と考えられるUDL(学びのユニバーサルデザイン)のアプローチを軸に、子どもをしっかり見とり有効なオプション(学びの選択肢)を検討・実践している。このオプションを活用しての学びについて子どもたちたちは、91%が肯定的な回答を寄せている。また、附属の子どもたちのニーズに合わせて開発を依頼した「英語語順アプリ」の改善と共に、ギガ構想により、すべての子どもたちが端末を使えるようになった状況にあわせ、iPad用に開発された本アプリを、Androidにも対応できるよう開発を進めた。日本国内でも英語のつまずきへの支援について関心が高まっていることから、国内の論文・発表も精力的に収集している。 また、英語学習へのつまずきと、日本人の母語である国語(日本語)学習との関連についても研究を進める必要性を強く感じ、小学校の国語と外国語の教科書を比較し、小学校教員が外国語の時間に活用できる国語教育におけるアプローチを探ると共に、日本語の読み書きにおけるつまずきの研究者である内山氏(島根県立大学)と情報交換を始め、さらなる共同研究を計画している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前述のとおり、海外視察を軸としている本研究では、世界的なコロナ感染の拡がりで、海外視察が叶わない状況にあるため
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今後の研究の推進方策 |
本年度は下記のことを計画している。 ・コロナの感染状況を見極め、海外視察の実施(アメリカ、イギリス、オーストラリア、シンガポール等)。難しい場合は、オンラインでの学会参加と共に、読み書き支援に取り組む学校のオンライン公開授業等への参加。 ・附属学校・後期課程の教員と協働で、通常学級における、さらなるUDLのオプションの検討と実施 ・生徒の端末でも使用できるよう開発を進めた語順アプリの活用と研究 ・小学校における、日本語の読み書きのつまずきと、英語学習におけるつまずきの関連性についての調査
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究の主目的の一つが、海外視察からの学びであるが、全世界的なコロナ感染のため、この2年間、海外視察が実施出来ていないため。
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