研究課題/領域番号 |
20K00835
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
水上 嘉樹 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (60322252)
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研究分担者 |
野村 厚志 山口大学, 教育学部, 教授 (40264973)
猫田 和明 山口大学, 教育学部, 准教授 (90379917)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 英語学習支援システム / 実証実験 / 英語能力の測定 / 特許出願 |
研究実績の概要 |
今年度に得られた研究実績は以下のとおりである。 1.2021年から2022年に実施した英語学習支援システムの実証実験を通して得られた結果を分析した上で、研究論文として原稿執筆した。既に、学術雑誌に投稿しており、現在、査読結果待ちである。ここでは、以下の観点から成果をまとめている。①システムの概要:講師および学習者のアカウント管理を行うMoodleサーバ、講師および学習者間の即応性がある通信を実現するSkyWayサーバ、問題文(英文、英文音声、訳文)を管理するデータベースサーバから構成されるシステム構成。②学習方式の詳細:授業に参加した学習者が二人一組になって協調・競合しながらディクテーション練習に取り組むペア学習モード、個人が都合が良い時間に自主性のもとにディクテーション練習に取り組むシングル学習モード、講師の合図のもとに一定時間(10分間)でディクテーション課題に取り組む計測モード、の3つの学習方式。③計測モードのスコア推移:16回の模擬授業を通して、計測モードで得られるスコアに増加傾向がみられた。④TOEICスコアの変化:模擬授業の前後に実施したTOEICスコアの変化に基づいて検定を行った結果、特にリスニング能力が有意に改善されていたこと。⑤アンケート結果の分析:アンケートに基づいてペア学習により学習意欲が刺激されたことが明らかになった。 2.2023年の10月から12月に掛けて新たな実証実験を行った。ここでは20名の協力者の参加のもと12回の模擬授業を行った。また、模擬授業の前後にはVELCに基づいた英語能力の測定を行った。現在、得られた英語能力の変化に基づいて、英語学習支援システムの学習効果を検討している。 3.学内の知財センターの協力のもと、英語学習支援システムの学習方式およびシステム構成を特許出願手続きを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度および2022年度はコロナ禍の混乱のために、提案システムの実証実験に多くの参加者を集めることができなかった。2023年度は20名の参加者を集めることができたが、当初想定していた40名程度の協力者を集めることは容易ではないことが分かってきた。その理由として考えられるのは、10回以上の模擬授業に参加することが時間的にも労力的にも協力者にとって負担になるからではないかと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に実施した実証実験の結果の分析が完了次第、提案システムの学習効果を学術雑誌にて公表できるように専念するとともに、提案システムが中学、高校、大学といった教育機関で活用するための支援体制の在り方について検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年から2022年にかけての3年間、新型コロナウイルスの影響で学習支援システムの実証実験への協力者を集めることが困難となった。このため、研究計画を大幅に見直す必要が生じた。次年度使用額502,088円については25万円を現在投稿中の論文掲載費、残りの25万円を現在執筆中の論文掲載費に充てる予定である。
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