研究課題/領域番号 |
20K00846
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研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
高橋 和子 明星大学, 教育学部, 教授 (00279241)
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研究分担者 |
伊藤 摂子 武蔵野大学, 教育学部, 准教授 (00755449)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 英語文学 / 教員養成 / 小・中・高等学校 / カリキュラム開発 / コアカリキュラム |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、英語文学を英語授業で<生かすこと>の意味を明らかにした上で、小学校・中学校・高等学校の英語教育に生かすことができる教職課程用カリキュラムを開発することである。研究期間は、2020~2023年度である。研究を進める際は、小・中・高の新学習指導要領に準拠した検定教科書分析を踏まえて、カリキュラム開発を行う点が特色である。 2021年度は、主に以下の内容について研究を行った。 1.先行研究調査:2020年度に引き続き、本研究内容に関連する国内外の先行研究の調査を行った。外国語(英語)教育において、文学教材の利点を活用する為にどのような教育が行われているのかを調査し、英語文学を授業に生かす為のポイントを抽出した。 2.中学校検定教科書調査:2020年度の小学校検定教科書調査に引き続き、今年度は、中学校検定教科書において英語文学教材(特に物語)がどのように扱われているかを分析した。英語文学を題材とする単元の教育目標・評価方法・教育内容・指導手順等を研究対象とした。その際、特にどのような問いが、文学教材理解のために立てられているのかにも注目した。 3.小学校における絵本活用に関する研究:2020年度の研究を踏まえ、小学校でどのように絵本を活用するべきかについて、研究を行った。小学校では、絵本が積極的に活用されているが、どのような言語材料を扱う際に、どのような絵本を選定し、どのような言語活動を行うべきかに関する考察を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
外国語(英語)教育で、文学教材の利点を活用する為のポイントを明らかにし、これに基づいて学会発表を行った。また、中学校検定教科書における英語文学教材がどのように扱われているかを調査し、調査結果に基づいて論文を執筆、さらに大学で調査に基づいた授業実践を行った。小学校で物語・絵本を活用する方策についても、学会発表および論文執筆を行った。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度より、高等学校でも1年次より段階的に新学習指導要領に基づいた授業が始まっている。今後は、以下の課題に取り組んでいきたい。 1.小学校・中学校・高等学校の英語授業で英語文学を生かす為のポイントを学校種ごとに明確化 2.小学校・中学校・高等学校で、英語文学を用いる際の教育目標・評価方法・教育内容・指導手段等を明確化 3.小学校・中学校・高等学校の英語授業に生かすことができる英語文学授業のカリキュラム(案)作成:研究を進めるにあたって、現在、学校現場でどのように英語文学教材が活用されているのか、実態を知ることが重要だが、感染拡大に伴い依然自由に学校視察が行えない状況が続いている。この課題に対しては、現場視察を要さない研究内容に振り替えて対応していきたい。 4.小学校における絵本活用に関する研究:2021年度に引き続き、どのような言語材料を扱う際に、どのような絵本を選定し、どのような言語活動を行うべきかに関する考察を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
学会がすべてオンラインで開催された為、旅費関連の出費がなく、さらに学校現場の視察を行うことができなかった為、これにかかる諸経費の出費がなかったことが主な理由である。翌年度は、昨年度使用できなかった旅費・視察関連経費を、使用する予定である。
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