研究課題/領域番号 |
20K00858
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
高橋 美由紀 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (30301617)
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研究分担者 |
柳 善和 名古屋学院大学, 外国語学部, 教授 (40220181)
山内 優佳 広島文化学園大学, 学芸学部, 講師 (40781365)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 発信力を高める英語指導 / 読むこと / 書くこと / 指導と評価 / 児童の主体的協働的な学び / 学びを深める指導 / 小学校外国語教育 / ICT機器の活用 |
研究実績の概要 |
コロナ禍ゆえに、現場での調査や事例研究よりも、文献及び様々な教材研究を行うことで、児童の主体的協働的な学習を深い学びへと到達させるための指導について考察した。この成果は、12月に愛知教育大学で開催した「小中外国語教育の研修会」で現場の先生方と話し合い、検討することができた。 小学校外国語教育における「発信力を高める読み書き指導」について、母語話者の児童が日常生活で使用している児童期の絵本教材について、語彙や表現など日本の小学校教育でどのように活用することが効果的であるかを分析した。これらは「親子で読みたい絵本」として雑誌に発表し、児童の発達段階に応じて「絵本を読む活動」から音声と文字を通して「発信力を高める方法」について示唆した。さらに、児童の発信力を高める教材として、導入として音声教材を使い、次に音声から文字へと繋げるために児童に馴染みのある「きらきら星の歌」を使用した指導についても検討した。そして、音楽科の専門家と共同で、音楽と英語の教育から「英語の歌の指導」について考察し、論文として発表した。 また、新学習指導要領に掲げている4技能5領域について『目標と評価の一体化』(文部科学省2020)の文献から、具体例が掲げてある事例から、本研究の目的としている「読むこと」「書くこと」の指導内容について取り上げ、授業づくりと評価について検討し、『最新教育課題解説ハンドブック』や雑誌等に発表した。 一方、ICT機器を活用した「読むこと書くことの指導」についての事例研究としては、2020年度より導入された文部科学省検定済み教科書のデジタル版である「デジタル教科書」上位2社の教材研究も行った。そして、これらの研究の成果として「小学校外国語検定教科書にみられる「主体的・対話的な深い学び」について学会発表及び雑誌に執筆した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ過により、予定していた現場での調査及び事例研究が困難であったため遅れた。また、ICT機器についても現場で活用している例が少なく、英語以外の教科でもデジタル教科書やタブレットを使用した授業づくり等について課題が多いことがわかったため。
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今後の研究の推進方策 |
児童の主体的協働的な学びを深めることの指導についての研究として、中学校1年生で小学校外国語教育を経験してきた生徒に「読むこと」「書くこと」に関する調査を行うことを予定している。また、ICT機器を現場で使用できるように「デジタル教科書」の分析や指導方法についての研究を進めると同時に、児童が一人一人に支給されているタブレットの活用方法についても事例研究から分析し、効果的な指導の在り方について検討し、研究の成果を発表する。 そして、今年度はデジタル教科書とタブレットを活用して、主体的協働的な学びを発信力を高める指導の在り方の研究を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のために調査事例研究が出来なかったため。検定済み教科書が導入され、それに伴ってデジタル教科書の活用ができるようになったが、先に小学校への配布であったため、入手時期が遅れたことやタブレット等についての検討に時間がかかり課題となった。 今年度はこれらの課題を早急に解決し、教育委員会や現場等とタブレット教材について検討し、実際に使用した指導をパイロットスタディで行う。また、深い学びにつながる「書くこと」の調査についても、コロナ禍で依頼できなかったが今年度には依頼が可能になったので調査を行うことができる。
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