研究課題/領域番号 |
20K00865
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研究機関 | 城西大学 |
研究代表者 |
石川 正子 城西大学, 語学教育センター, 教授 (10552961)
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研究分担者 |
鈴木 渉 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (60549640)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ランゲージング / アウトプット / 第二言語習得 / ライティング / 外国語教育 |
研究実績の概要 |
「ランゲージング」(Swain, 2006)とは外国語学習者が疑問や問題に感じたことや自らの言語使用を振り返る際に、それらについて話す、または、書いて理解を深める学習プロセスで、口頭・筆記ともにランゲージングが言語学習を促進することが報告されている。 これまで、ランゲージングを行う対象が、自分自身か他者なのかによって、どのような影響があるのかは検証されていない。そこで、本研究では、事前テスト・処遇・事後テストのパラダイムを用い、筆記ランゲージングの対象とその学習促進効果の関係解明を試みた。23名の大学生のうち、10名には冠詞の用法を自分自身に向けて書いて説明(自己群)、13名には同級生に説明(他者群)するよう求めた。英作文と多肢選択の2種類で構成された事前・事後テストの結果を分析したところ、英作文の事後テストで他者群が自己群よりも有意に得点を伸ばしていることが明らかになった。この結果は、筆記ランゲージングをする対象が学習促進効果に影響を及ぼすことを示唆するものである。これらの結果に考察を加えて、全国英語教育学会第48回香川研究大会で発表する予定である。 また、年度末にはアメリカ応用言語学会ポートランド大会に参加して、 “Effects of written languaging on second language learning: Mediating roles of aptitude”と題して語学適性と筆記ランゲージング学習促進効果の関係に関する口頭発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度同様コロナ禍ではあったが、研究計画に沿って筆記ランゲージングの効果を検証し、年度末にはアメリカ応用言語学会ポートランド大会で口頭発表を行ったため。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では3年間で筆記ランゲージングの学習効果と学習者内要因(語学適性や習熟度など)及び学習者外要因(教師の指示・目標言語項目など)との関係を解明するという目標を掲げている。コロナ禍で多少の変更を余儀なくされたが、上で述べたように最終2022年度は研究計画に沿って学習者外要因の一つである教師の指示とランゲージング学習効果の関係を探った。しかし、参加人数が少ないなど改善すべき点もあり、十分に検証を行ったとはいえない。このため、研究延長を申請し、新たな最終年度となった2023年度に追試を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
以下の事由により、予算を次年度に繰り越した。 ・設備や消耗品を個人研究費などで購入したものを充てることができたため。 ・学会が一部オンライン開催で、旅費などの支出が不要だったため。
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