研究課題/領域番号 |
20K00872
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研究機関 | 京都外国語大学 |
研究代表者 |
黒田 恵梨子 京都外国語大学, 外国語学部, 非常勤講師 (70623859)
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研究分担者 |
神谷 健一 大阪工業大学, 知的財産学部, 准教授 (50388352)
堂浦 律子 京都外国語大学, 外国語学部, 非常勤講師 (40623864)
川口 陽子 神戸大学, 大学教育推進機構, 非常勤講師 (50623170)
井上 昭彦 京都外国語大学, 外国語学部, 非常勤講師 (60623866)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | クリエイティブ・コモンズ・ライセンス / 音声付属型教材開発 / 初習外国語 / フランス語教育 / イタリア語教育 |
研究実績の概要 |
2020年度は新型コロナウィルスのまん延という深刻な問題(いわゆるコロナ禍)に見舞われたが、我々はできる範囲で以下のような研究活動を行った。 フランス語チーム、イタリア語チームともに、本研究の目標の一つである四択問題練習アプリ開発のためのデータ整備を進めるべく、関連図書を収集し、その分析を進めた。特に語学検定試験に関する書籍などを参考に、アプリで扱う文法項目や単語の範囲を検討中である。さらにイタリア語チームは、アプリに装備可能な合成音声についての調査にも着手し、継続中である。 また我々メンバー全員が「コロナ禍」の大学においてオンライン授業を経験し、さらにそれに関するセミナーや勉強会などにも参加した。それらはICT教育について新たな知見を得る大変貴重な機会となった。特に、2020年11月に、本研究の研究分担者(英語教育・アプリ開発)の神谷が別の科研費研究グループからの招待で行った、音声編集についてのオンライン・セミナーを視聴したことは、我々にとって大いに勉強になった。 研究発表としては、我々は2020年9月に、e-Learning教育学会主催のオンラインによる緊急シンポジウム『「緊急時の外国語教育」を踏まえた「将来の外国語教育」のあり方を巡って』に共催団体の一つとして参加し、ICT教育について実体験を元にした発表を行った。具体的には、我々が個々に経験したオンライン授業の様々な形態(オンデマンド型・ライブ授業型・オンデマンドとライブ授業の混合型)について報告し、我々を含むオンライン授業初心者教師への支援について提案を行った。また2021年3月には、神谷が e-Learning教育学会の研究大会において、オンライン英語学習教材の開発についての発表を行った。 さらに神谷は、英語に関係する活動として、本研究課題採択後に新たに教材開発プロジェクトを立ち上げ、研究を継続中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度はコロナ禍の下、感染拡大防止のため「緊急事態宣言」が度々出され、日々の行動が制限されたことで、我々研究者が所属する大学での業務や日常の生活も一変することとなった。その影響は本研究のための活動にも及び、当初予定していた研究計画から遅れる事態となってしまった。特に、共同研究のための活動が限定的になり、さらに研究に不可欠な学外のネイティブ協力者の確保などが難しい状況となった。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度はコロナ禍のため、大学を始め多くの教育機関でオンライン授業が導入され、我々もICT教育について新たな知見を数多く得ることができた。その点も踏まえつつ、次年度は当初の研究計画に沿いながら、研究の時間的な遅れを取り戻せるよう鋭意努力する所存である。具体的には、2021年度は四択問題練習アプリのためのデータ整備を完成させ、合成音声についての調査もさらに進める予定である。 また研究分担者の神谷は、英語の教材開発プロジェクトについて、2021年度から開発した教材を授業で実際に試用しながら検討しているところである。2021年6月には口頭発表も予定している。さらに今後、eラーニングに関する情報収集も進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度、当初の予定よりも研究が進まなかったため未使用額が生じ、次年度に繰り越したためである。次年度は今年度の大学オンライン授業での経験などを参考に、ICT教育により踏み込んだ研究活動をするため、新しい機器や最新の参考書の購入が必須となる。さらにネイティブ協力者への謝金や、打ち合わせのための会場費、交通費などの支出も予定している。
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