• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

CEFR-Jの有効性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K00881
研究機関広島文教大学

研究代表者

八島 等  広島文教大学, 人間科学部, 教授 (80847690)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワードCEFR-J / 英字新聞 / 語彙カバー率 / 有効性
研究実績の概要

CEFR-Jが日本人英語学習者が遭遇するであろう英字新聞に対して、どの程度有効であるかということを調査した。その「カバー率」が、先行研究並びに私の今までの研究結果に基づいて、適切なものかどうかを判断した。研究の成果を2つの学会で発表を行った。当初は、もっと多くの学会発表・参加を予定していたが、コロナウイルス感染症の拡大に伴い、いくつかの学会の大会が、延期・中止となり、2つの大会での発表にとどまった。
1つ目は、「CEFR-Jの英字新聞に対する有効性の一研究」というタイトルで、 福岡教育大学でオンラインで行われた日本教科教育学会第46回全国大会で発表した。この研究は、パイロット的な研究で、日本で一番発行数が多い、The Japan Timesで使用されている語彙に対して、CEFR-Jがどの程度対応しているのかを見たものである。対応度が高ければ、CEFR-Jの語彙を習得することで、英字新聞を楽に読めるようになるということがわかるので、語彙の指導には大変有意義なものとなる。しかし、結果としては、A1~B2までの語彙表を用いても、76.98%しかカバーすることはできず、有効性に疑問が残った。但し、A1~B2までの分布が昨年度まで研究対象であった高等学校の検定教科書と似たような分布となったことが興味深かった。
2つ目は、「CEFR-Jは英字新聞に対してどの程度有効か」というタイトルで、東京の会場でオンラインで行われた第3回JAAL in JACET学術交流集会で発表した。この研究は、上記と同様、The Japan Timesで使用されている語彙に対して、CEFR-Jがどの程度対応しているのかを見たものである。結果としては、この研究でも、A1~B2までの語彙表を用いても、77.29%しかカバーすることはできず、有効性に疑問が残った。また、A1~B2までの分布も前回同様の結果となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナウイルス感染症拡大のために、学会の実施の延期・中止が相次ぎ、発表する機会も少なかった。その中でも、日本教科教育学会第46回全国大会と、国際学会に代わる第3回JAAL in JACET学術交流集会にて、英字新聞に対してCEFRJがどの程度有効なのかということに関する研究成果を発表した。どちらもオンラインによる発表であった。とりわけ、後者のが学会発表では、参加者からの質問が多く出て、興味を持って戴けたようであった。
どちらの研究発表も、パイロットスタディー的なものであったので、今後は、もっと進化をさせていく予定である。

今後の研究の推進方策

今後の方針としては、まずは、英字新聞の分析を終わらせる。現在は1社の1日分しか行われていないので、2社の1週間分の分析を今年度中に終えたい。
今年度は、フィンランドへの研修を予定していたが、コロナウイルス感染症の拡大が止まらないので、延期せざるを得ないと考えている。延期時期も、恐らくは、最終年度の令和6年ではないかと考える。その分、次年度は英字新聞の分析に時間を充てたいと思っている。
その分析が終了してから、雑誌や小説の方に移行する予定である。その結果を踏まえて、CEFR-Jの有効性についてのまとめができると思う。

次年度使用額が生じた理由

予定された学会が中止・延期となったため、今年度は旅費の支出がなかった。そのため、次年度は、資料収集のために書籍費として使用を予定している。また、学会発表を継続するため、学会参加費としても使用する予定である。次年度に延期された学会が対面形式で行われることになった場合には、旅費としても使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] CEFR-Jの英字新聞に対する有効性の一研究2020

    • 著者名/発表者名
      八島 等
    • 学会等名
      日本教科教育学会第46回全国大会
  • [学会発表] CEFR-Jは英字新聞に対してどの程度有効か2020

    • 著者名/発表者名
      八島 等
    • 学会等名
      第3回JAAL in JACET学術交流集会

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi