研究課題/領域番号 |
20K00886
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
大塚 薫 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 准教授 (30372733)
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研究分担者 |
林 翠芳 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 教授 (00341628)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 遠隔教育 / 日本語教育 / 国際共修 / ピア・ラーニング / アクティブ・ラーニング / ソーシャルメディア / カリキュラム開発 / 協働学習 |
研究実績の概要 |
本研究は、国内外の日本語学習者(外国人学生)と日本国内で日本語教授法を学習している学生(日本人学生)間の教育現場における直接的な授業能率の向上を目指した双方向遠隔参加型の授業方式の開発及び実践を目的としている。 授業時間外において日本人学生チューターによるサポートシステムを確立し、その妥当性に関する実証的な研究を実施する。具体的には、同時間帯に遠隔共同授業が可能な国の学習者に対する日本人学生チューター支援システムに加え、同時間帯に遠隔共同授業が不可能な国の学習者に対する個別遠隔協働授業モデルを確立する。また、モバイル機器の多様な応用により双方が効率的に学習できる授業方式を樹立し汎用化を図ることを目指す。 これらの目的を鑑み、本年度は3年計画の1年目であるため、本研究に協力してくれる大韓民国の大学3校(明知大学校、釜山外国語大学校、弘益大学校)の教員とオンライン上で研究打ち合わせを行い、遠隔ピア・ラーニング授業に関する実施計画を考案した。 2020年度は新型コロナウイルス禍の影響で韓国の大学では対面授業が行われておらず、オンライン授業のみ実施されていたため、高知大学で行われたオンライン授業を中心に実践的なピア・ラーニング授業実践研究が行われた。そして、従来の対面授業と同時間(ライブ)型オンライン授業の効果に関する比較研究や対面とオンラインのハイフレックス型授業の実践的研究が実施された。ハイフレックス型授業には、韓国・中国・台湾・インドネシア・日本の学生が参加し、高知大学や協定校である明知大学校、釜山外国語大学校の教員が授業を担当した上で共修授業が行われ、国際教育の可能性が見いだせた。対面授業とオンライン授業の比較研究に関する成果については、論文にまとめて公表している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度は新型コロナウイルス禍の影響で、当初計画していた日本と韓国の対面授業において日本語学習をしている学習者同士を繋いで実施する形の遠隔授業の実施が困難になったこと、留学生の渡日が行われず現地からの接続によるオンライン授業に学習形態が変更されたこと、大学の授業形態の変化により日本人学生チューターの確保においても困難が生じたことなどが理由として挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策としては、日韓及び日中間においては同時間帯遠隔協働授業を、日本と欧米間においては個別遠隔協働授業を日本語レベル別に会話や作文授業内で実施していく。そして、各授業別に小グループ人数の妥当性やレベル別学習能力の向上等に関してデータを比較分析し、遠隔授業による効果的なピア・ラーニング授業方式のカリキュラム及び指導案を開発し、その成果を研究発表や論文の形で公開していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度から研究費が繰り越された事由としては、新型コロナウイルス禍により国内外を移動するための旅費が使用されなかったことが挙げられる。韓国や中国の協力校の大学教員との研究打ち合わせや学会発表をするための旅費並びにセミナーや学会参加費用などがオンラインで実施されたため節約できた。また、新型コロナウイルス禍による影響で当初計画していた授業形態による研究の推進が困難になったため、授業に参加する遠隔チューターに対する謝金等が繰り越されている状況である。 2021年度は当初の予定通り、韓国及び中国の遠隔授業を実施するためにかかる諸経費並びに研究打ち合わせや研究発表のための費用が使用される計画である。
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