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2020 年度 実施状況報告書

東アジアの宮廷工芸に関する物質文化研究 ―相対的文化史観に基づいてー

研究課題

研究課題/領域番号 20K00930
研究機関独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館

研究代表者

猪熊 兼樹  独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 室長 (30416557)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード東アジア / 宮廷 / 物質文化
研究実績の概要

本研究の目的は、前近代の東アジア(日本・中国・韓国・ベトナム・琉球)の宮廷工芸(宮殿・調度・服飾)を対象とし、東アジアの実情に即した物質文化研究の体系を構築することにある。本研究では、東アジアの宮廷は外廷と内廷という空間から構成されており、その外廷と内廷を形成する宮廷工芸に着目し、各宮廷の共通規格と相異特色を相対的に検証する。その研究方法は、東アジアの宮廷工芸について実物資料・文献史料・生活習俗の観点から調査し、諸調査の総合に基づく検証を行う。本研究では、諸文化の内容を均等に論じる相対的文化史観に基づいて東アジアの宮廷工芸を検証して、相互の共通規格や相異特色の検出に努める。
2020年度の実物調査は、コロナ禍のために海外調査を行なわず、国内にある日本の宮廷行事資料(泉屋博古館蔵「二条城行幸図屏風」など)、宮廷調度(東京国立博物館蔵「飛香舎調度」など)、宮殿遺跡(平城宮跡の第一次大極殿院南門復原整備工事現場・東院庭園など)、宮殿模型(京都市平安京創生館の平安京模型など)に関する調査を行なった。また、日本・中国・韓国・ベトナム・琉球の宮廷制度や生活習俗に関する文献調査を行なった。
なお、本研究には、中国・韓国・ベトナムでの海外調査を行なう必要があるので、コロナ禍での海外渡航制限が解除されれば、渡航先の状況を見極めながら海外調査を行なう予定である。それまでは、海外渡航の必要がない日本・沖縄の宮廷資料の調査、東アジア宮廷の文献調査を優先的に進めておき、また海外調査の事前準備に努めることとする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コロナ禍での海外渡航制限のため、予定していた海外調査は取り止めたが、国内で行ないうる日本の宮廷に関する資料調査や東アジア宮廷に関する文献調査に焦点を当てたため、現在のところ、全体的には特段の問題なく調査研究を進めることができている。

今後の研究の推進方策

本研究には、中国・韓国・ベトナムでの海外調査を行なう必要があるので、コロナ禍での海外渡航制限が解除されれば、渡航先の状況を見極めながら海外調査を行なう予定である。それまでは、海外渡航の必要がない日本・沖縄の宮廷資料の調査、東アジア宮廷の文献調査を優先的に進めておき、また海外調査の事前準備に努めることとする。

次年度使用額が生じた理由

2020年度はコロナ禍により海外渡航や国内移動が制限されていたため調査旅行の実施が不可能であったり、あるいは実施を控えたために旅費を残した。2021年度以降に海外渡航や国内移動の制限が緩和されていれば、目的地の状況をも見極めながら調査旅行を実施する予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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