研究課題/領域番号 |
20K00945
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
町田 祐一 日本大学, 生産工学部, 講師 (00546260)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 日本近現代史 / 職業安定行政 / 都市史 / 労働史 / 経済史 / 社会史 / 民衆史 |
研究成果の概要 |
本研究の成果として、第一に、敗戦後の占領政策と復興業務などに必要な日雇労働力の調達においては、戦前の組織からの継続性とGHQの介入によって生じた断絶が確認できた。 第二に、民主化政策の進展と各種失業対策事業の進展とともに職業安定所へ知識層をはじめとする人々が集中する仕組みが確立されたことが確認できた。 第三に、高度経済成長期にかけては地域社会からの上京者が職業安定所を経由する構造に発展することがわかった。なお、この間に、都市部を除き、学歴によらない男性労働力を中心とした職業安定行政の展開と労働市場の形成が連動していたことも、すべてを実証したわけではないが確認できた。
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自由記述の分野 |
日本近現代史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、戦後の職業安定行政は、GHQの民主化政策により労務需給調節・失業救済機能を大前提とした、1947年10月施行の「職業安定法」により公共職業安定所(以下、職安)に組織改編され、多様な職業紹介と失業対策を担い、高度経済成長期に「金の卵」を大都市へ仲介する役割を担った点が、主に教育学、社会学、経済学において明らかにされてきた。これに対して本研究は、歴史学の立場から、占領期に職業紹介行政が職業安定行政へと変化した経緯を、組織運用面の連続性・断絶性と地域社会との関係に注目し、これが戦前・戦時期の特質とGHQの民主化をふまえ、いかに規定づけられたかを明らかにするものである。
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