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2023 年度 実施状況報告書

寺院伝来の文献史料および文字史料の総合による中近世寺院史料学の構築

研究課題

研究課題/領域番号 20K00954
研究機関公益財団法人元興寺文化財研究所

研究代表者

三宅 徹誠  公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (80449363)

研究分担者 服部 光真  公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (00746498)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード円成寺 / 忍辱山流 / 聖教 / 寺院史料 / 木札
研究実績の概要

経蔵所在の円成寺聖教約1000点、及び南無仏太子像胎内納入品などの既に確認されている史料を含め別置されている古文書、聖教、木札などの調査を実施、資料の撮影、調書の作成(法量計測等)を行った。
古文書類に関しては、「徳川家康朱印状写」、「円成寺縁起」、「大蔵経請来二合船残録」などを熟覧した。
木札については、永正15年(1518)、及び寛永12年(1635)の円成寺鎮守の棟札などの法量計測、撮影などを行った。また、木札の書式などに関わる聖教が経蔵にて見出されている。服部光真が、それらの成果を含め、「寺院史料のなかの「聖教とそのかたち」―木札資料・板木に注目して―」と題して神奈川県金沢文庫において報告している。
聖教は、4年間で合計約3000点の調査を終えた。三宅徹誠は、これまでの調査成果をまとめ、元興寺文化財研究所において「真言密教忍辱山流の成立とその後―円成寺聖教を参考に―」という題で、円成寺に忍辱山流聖教が具備されていく過程などについて講演した。円成寺は15世紀の火災により伽藍を失うが、復興事業により伽藍が再建されていく。その後、経典や聖教が備えられていく中、16世紀、忍辱山流を継承していた東大寺重祐が円成寺へ忍辱山流聖教を寄進したことなどがみとめられ、また、17世紀には仁和寺、東寺などへ出向いて忍辱山流聖教を書写した僧侶が出るなど、円成寺聖教形成の一端が明らかとなった。
感染症等により調査研究の進捗に遅れがあるため、成果報告書などについては研究期間を延長して令和6年度に刊行する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍など感染症等の理由により全体的に調査回数が減少したことによる。

今後の研究の推進方策

円成寺所蔵の聖教、古文書、木札、版木等の寺院史料の悉皆調査を完了する。現在調査と同時進行で作成中の目録を完成させ、報告書を刊行する。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍等による調査の延期により、報告書刊行ができなかったことによる。次年度に調査を完了させ、報告書を刊行する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 寺院史料のなかの「聖教とそのかたち」―木札資料・板木に注目して―2024

    • 著者名/発表者名
      服部光真
    • 学会等名
      第4回日本宗教文献調査学合同研究集会
  • [学会発表] 真言密教忍辱山流の成立とその後―円成寺聖教を参考に―2023

    • 著者名/発表者名
      三宅徹誠
    • 学会等名
      元興寺文化財研究所の実践文化財学―講座編―

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公開日: 2024-12-25  

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