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2020 年度 実施状況報告書

個人資料を活用した1930~40年代の東北中世史研究についての史学史的考察

研究課題

研究課題/領域番号 20K00955
研究機関東北大学

研究代表者

柳原 敏昭  東北大学, 文学研究科, 教授 (30230270)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード大学アーカイブズ / 史学史研究 / 大島正隆 / 東北中世史研究 / デジタル・データベース
研究実績の概要

本研究の目的は、大島正隆という人物を中心としながら、1930年代後半~40年代前半に東北地方で展開された中世史研究を史学史的に考究することにある。2020年度当初においては、次のように研究を進める計画を立てていた。①東北大学史料館(東北大学のアーカイブズ)所蔵「大島正隆文書」の画像データベース作成のためのデジタルカメラによる撮影等諸作業を行う、②大島正隆に関係する資料がのこる成城大学民俗学研究所柳田国男文庫、大島が調査に赴いた東京大学史料編纂所、また、日本中世史に関わる個人の研究資料(萩原龍夫資料)を蔵する明治大学など東京都下の資料所蔵機関に出張の上、調査を実施する。
しかし、新型コロナウイルス感染症の蔓延によって、出張を伴う②はすべて断念せざるをえなかった。よって、2020年度は①のみに注力することとなった。
とはいえ、①についても、東北大学史料館の長期にわたる閉館期間があったり、調査への制限があったりと、種々の困難が伴った。それでも「大島正隆文書」中の資料約430点の撮影を行うことができた。
撮影した画像は、東北大学史料館の目録と連携した画像データベースを構築する素材となるため、史料館のスタッフと撮影方法、画像の質・サイズ・構図などについて数度にわたり、打合せを行っている。当初は、試行錯誤があり、一定程度作業が進行してからの撮り直しもあったが、それ以降は比較的順調に撮影を進めることができている。
なお、撮影した画像は、2020年度後期東北大学文部の日本史実習の授業に提供し、学生教育に活用された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の蔓延により、出張を伴う調査はすべて断念せざるをえなかった。加えて、研究代表者が勤務先の研究科長となったことにより一層の行動制限をうけることとなった。そのため出張旅費として計上した部分については、すべて次年度に繰り越すこととした。東北大学史料館における大島正隆文書の撮影は、史料館の臨時閉館、利用制限のため、やはり一定の遅滞を余儀なくされた。

今後の研究の推進方策

コロナ禍の収束が見えないため、当面は、東北大学史料館における写真撮影を中心に計画を進める。2020年度撮影分画像については、まずはパイロット的に史料館の目録データーベースとの連携を行い、使い勝手等を史料館スタッフと協議する。
出張を伴う調査については、感染状況に注意し、調査先の意向を尊重しながら、可能であれば実施する。調査先に本研究に関係する資料のデータベース等があれば、それも利用する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の拡大により、予定していた出張をすべて断念するなど、研究計画の大幅な変更を余儀なくされたため。感染状況が改善すれば、2020年度分も併せて出張を行いたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 「中尊寺供養願文」顕家本の周辺2021

    • 著者名/発表者名
      柳原敏昭
    • 雑誌名

      岩手大学平泉文化研究センター年報

      巻: 9 ページ: 1-7

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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