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2023 年度 実施状況報告書

まちづくりの視点を踏まえた日本商業史の再検討―商店街の職住関係に注目して―

研究課題

研究課題/領域番号 20K00976
研究機関北海道大学

研究代表者

満薗 勇  北海道大学, 経済学研究院, 准教授 (40735750)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード商店街 / 職住関係 / まちづくり / 町内会 / 流通政策
研究実績の概要

当該年度においては、新型コロナウィルスの影響がほぼ解消され、資料調査を本格的に行うことができた。具体的には、東京の商店街に関わる基本的な史資料の収集に注力するとともに、東京都公文書館で商店街商業組合に関する史料を集めるとともに、1次史料の利用可能性をめぐって個別の商店街にアクセスすることも試みた。そのうち、十条銀座商店街については、保管している資料を閲覧させてもらえる機会にめぐまれ、いくつかの基礎的な史料を写真撮影することができたが、事前に期待していた史料は所在不明とのことであった。また、高円寺パル商店街については、史料の所蔵状況に関する聞き取りを行うことはできたが、ほとんどの歴史資料は事務所移転の際に廃棄してしまったとのことで、ほとんど歴史資料にアプローチすることができなかった。総じて商店街における1次史料の利用可能性には困難があるという認識を深める結果であったが、そうした認識を深めたこと自体は大きな成果であった。内容の面では、職住関係史のアプローチにより、戦前の東京市を事例として、商店街組織の成立を町内会との関わりにおいて検証し得る見通しを得ることができた。また、戦後の商店街振興に関わる流通政策の歴史について、「まちづくりの公共性」という視角から大きな見通しを示す論稿を成果発表できたことも、当該年度の大きな成果であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

前年度までの新型コロナウィルスの影響による資料調査の遅れは、やや挽回できた面があるものの、当初の計画で予定していた資料収集の水準にまでは到達できなかった。

今後の研究の推進方策

引き続き、商業史資料を所蔵する機関などでの資料収集を進めていくとともに、個別のフィールド研究については、①銀座については商店街組織とその活動に関する研究のとりまとめを行い、②川越については「蔵造り」によるまちづくりの位置づけを明確化する作業を進め、③戦前の東京市を対象とした商店街組織の成立に関する研究の成果発表に繋げていけるよう注力したい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 商店街の歴史的発展とまちづくり2023

    • 著者名/発表者名
      満薗 勇
    • 学会等名
      大阪経済大学日本経済史研究所経済史研究会
  • [図書] 「戦後日本」とは何だったのか2024

    • 著者名/発表者名
      松浦正孝編著
    • 総ページ数
      708
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

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公開日: 2024-12-25  

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