研究課題/領域番号 |
20K00990
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
大谷 渡 関西大学, 東西学術研究所, 非常勤研究員 (80340644)
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研究分担者 |
橋寺 知子 関西大学, 環境都市工学部, 准教授 (70257905)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | フィンランド人宣教師と戦後日本 / スウェーデン人宣教師と山梨・横浜・御殿場 / 日本人青年の精神世界と国際交流 |
研究実績の概要 |
最終年度(2023年度)における研究資料の調査と収集は、国内では山梨・東京・神奈川・静岡において、国外ではフィンランド・スウェーデン・台湾において実施し、北欧の宣教師による1950年代からの日本伝道の全体像を確定することができた。研究計画や研究進捗状況、研究成果の内容は、グローバル日本史研究会を開催し入念に検討を行った。2024年3月7日には、関西大学東西学術研究所において「ICIS国際シンポジウム 北欧から来た宣教師と戦後日本」を開催した。当日は『研究報告集』を配布し、研究期間全体を通しての研究成果を公表した。本シンポジウムでは、『京都新聞』2024年3月5日付が「京滋に残る宣教師の足跡」「オンラインシンポ 元関大教授講演」と、写真入りで大きく報じたので、当日は研究者や一般市民多数がオンライン参加し、会場には大阪・岐阜・広島・兵庫・奈良からの参加者があった。シンポジウムには、長年にわたって日本伝道に携わってきたスウェーデン人宣教師と1950年代からの日本人教会員も招き、北欧宣教師の開拓伝道に関する回想報告も組み入れ、多くの所蔵写真を紹介した。 本研究課題は、採択初年度に始まった世界的なウイルス禍のために大きく行動が制約される中にあって、幸運にも当初の計画を相当超える成果を得ることができた。FFFM(フィンランド自由海外伝道教団)の全面的協力が得られたこと、1950年から京都で開拓伝道を行ったタパニ・カルナ、レア夫妻の孫夫妻に直接会えて親しく交際できたこと、初期信徒で当時京大生だった2人の方から取材できたこと、タパニ・カルナ、レア夫妻のそれぞれのフィンランド語の著書を入手し翻訳できたことは、誠に幸運であった。これらの研究によって得られた研究成果は、研究期間中の各年度において、『日本近現代史研究』『歴史と文芸の会会報』『東西学術研究所創立70周年記念論文集』に掲載し公表した。
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