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2021 年度 実施状況報告書

戦前期日本人水産業者の外南洋進出と南進論

研究課題

研究課題/領域番号 20K00994
研究機関鹿児島県立短期大学

研究代表者

福田 忠弘  鹿児島県立短期大学, その他部局等【商経学科】, 教授 (50386562)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード戦前期南洋漁業 / 南進論
研究実績の概要

研究の2年目にあたる令和3年度も、新型コロナウイルスの世界的な蔓延が収まらなかった。オランダハーグにある国立公文書館や東京の国立国会図書館での調査を予定したが、コロナウイルス感染第5派、第6派の影響で思うように行うことはできなかった。
令和3年度は外務省外交史料館の史料などを用いて、南洋における邦人会社の事業内容などについて研究した。当時の日本では、カツオ漁などにおいては分業体制が敷かれていたが、南洋においてはそうした分業体制が築かれていなかった。特に、カツオの一本釣り漁の場合、活き餌をどのように確保するのかが重要なポイントであり、漁獲高は活き餌の量に比例すると言われている。カツオ一本釣りの前に、活き餌(カタクチイワシなど)をどのように確保するのかが、事業の成功に大きな影響を与えた。各地域でどのような活き餌確保が行われていたのかについて、文献調査を行った。蘭領東インドのスラウェシュ島に拠点をおいた日蘭漁業は、八田網と呼ばれる大型の網を使って確保していた。英領北ボルネオのタワオに拠点を置いていたボルネオ水産は、地元漁業者からの活き餌の購入を行っていたことが明らかになっている。ボルネオ水産の場合には、活き餌の大量確保に成功しなかったため、漁獲高も限られたものになっていたことが判明した。
同時に、南洋における邦人漁業者が現地の漁業者とどのようなトラブルを抱えていたのかについても研究を行った。特に鮮魚を扱う事業者では、漁獲量が多くなると魚の値段が下がったりして、現地の漁業者と紛争になっていたことについても研究を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

国内外での資料調査を予定していたが、コロナウイルスの感染再拡大の影響で出張することができなかった。海外安全情報でも、「レベル3:渡航はやめてください(渡航中止勧告)」が出されので、海外調査を行うことは難しかった。
国内での調査も予定していたが、職場の通達によって、出張を控えざるを得なかった。

今後の研究の推進方策

初年度、今年度に実施することのできなかった国内外での文献調査を行って行くことを予定している。ただコロナウイルス再拡大等があった場合には、現在収拾した資料を活用して研究を行っていくことを考えている。

次年度使用額が生じた理由

科研費申請時、旅費を2,760,000円計上していてが、新型コロナの影響で出張をすることができなかった。新型コロナが終息したあとに、旅費として使用することを考えています。

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公開日: 2022-12-28  

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