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2023 年度 実績報告書

戦前期日本人水産業者の外南洋進出と南進論

研究課題

研究課題/領域番号 20K00994
研究機関鹿児島県立短期大学

研究代表者

福田 忠弘  鹿児島県立短期大学, 商経学科 経済専攻, 教授 (50386562)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード戦前期南洋漁業 / 原耕
研究実績の概要

最終年度にあたる令和5年度は、戦前期蘭領東インドの主にドボ(Dobo)に拠点を置く邦人真珠貝採取事業者について焦点をあてた。ドボに日本人漁業者が来たのは、1893(明治26)年頃からである。その後、外国の水産会社に傭われた日本人漁業者がドボで真珠貝採取を行っていた。これに大きな変化が現れるのは、1932(昭和7)年頃からである。日本内地からきた日本人経営者が真珠貝採取事業を開始したのである。その後事業は拡大され、1936(昭和11)年には、「南洋真珠貝採取船々主協会」が設立され、1938(昭和13)年には日本人真珠貝採取ボートが最大の170隻に達している。本年度取り上げたのは、1936年の邦船真珠貝採取船の拿捕事件である。この年、それまで自由に真珠貝を採取していた邦人真珠貝採取事業者らの船が次々に蘭印政庁に拿捕され、取り調べを受けるという事態が発生したのであった。この年だけでも、第11生長丸、第12生長丸、アルファ第2号、第5アラフラ丸、冨美丸、神州丸が拿捕され、そのうちのいくつかの船は、「数珠つなぎ」のようにして連行された。この翌年、シンガポールに拠点を置いていた第7徳栄丸と泰進丸が蘭印政庁の取締を受けた際に、発砲され、はじめて日本人漁業者に死傷者を出す事件が発生した。邦人真珠貝採取事業者の取締から、蘭印政庁の邦人水産業者への認識を明らかにした。
またコロナも落ち着いたことから、オランダハーグの国立公文書館(Nationaal Archief)での資料調査も実施した。蘭印政庁がまとめた邦人水産業者についてのファイルについても閲覧をすることができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 戦前期蘭印における真珠貝採取船拿捕事件(1936年)について2023

    • 著者名/発表者名
      福田忠弘
    • 雑誌名

      研究年報

      巻: 第55号 ページ: 1-11

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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