• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 研究成果報告書

清代後期盛京社会における科挙受験と婚姻:マンチュリア地域変動のなかの新たな選択

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 20K01020
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
研究機関金沢大学

研究代表者

古市 大輔  金沢大学, 人文学系, 教授 (40293328)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード清代 / 盛京 / 科挙 / 婚姻
研究成果の概要

本研究では、19世紀後半の盛京における文人科挙官僚家族の歴史を紐解き、そこに表れた彼らの社会的戦略とその特徴を明らかにすべく作業を進めた。その結果、以下の点が明らかになった。
(1)清代後期の盛京社会では、清初に盛京に移住し、この時期になって始めて科挙合格者を輩出したという変化を経験した家族集団が増加したが、彼らはその変化を基礎に地域社会における自集団の地位の安定と域外への婚姻圏の拡大とをさらに求めていったことが見て取れた。(2)この清代後期という時期は、旗人・漢人を問わず、そうした新興科挙官僚家族集団の抱いた戦略が盛京社会に広く行き渡りつつあった時期であったという見通しを示すことができた。

自由記述の分野

中国清代史

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究で提示し得た清代後半の盛京における文人科挙官僚家族の社会的戦略やその特徴からは、清代マンチュリアという移民社会のなかの「移動」現象のみならず、その地域への「定着」という過程の一端を垣間見ることもでき、その長期的歴史変動過程を理解するための新たな観点・論点を提示できたこと、また、これによって清代中国における移民社会の歴史研究などにも新たな提起をなし得ることなどが、本研究の学術的意義として挙げられる。
また、本研究で試みた歴史の捉え方は、大きなうねり・変化・流動性のなかで日常的にそれへの対応を迫られている現代の個人や家族の選択・判断に対しても、小さいながらその参照事例・提言として提示し得る。

URL: 

公開日: 2025-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi