研究課題/領域番号 |
20K01056
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
Gerald Groemer 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (50303392)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ウィーン / 音楽史 / オペラ |
研究実績の概要 |
新型コロナウィルスの蔓延とその防止対策のため、計画した海外での研究資料の調査・蒐集は不可能となった。したがって、来年度の渡欧を計画し、その準備のための研究を行った。すでに蒐集した研究資料、あるいはネットを通してアクセス可能な資料をもとに研究を進め、論文一篇を作成・刊行した。論文は『山梨大学教育学部紀要第30号』に発表した論文の続編であり、ウィーンの公務員であったマティアス・ペルト(1788年~1856年)の58巻に及ぶ膨大な日記に見られる音楽事情に関する項目を抜粋・翻刻し註釈を加え、ウィーンの音楽文化の実態を目撃者の立場から把握することを試みている。ペルトの詳細については前稿を参照いただきたい。1812年~1814年はナポレオン戦争が終結し、オーストリア皇帝をはじめ多くの軍司令官や政治家などがウィーンに戻る時期にあたる。彼らのため、あるいは1814年11月から開催されたウィーン会議の出席者のためにも、多数のコンサート、オペラ上演、軍楽の演奏会などが催され、国内外の著名な演奏者がウィーンを訪れ、ウィーンの音楽文化が大きく花を開いた。ペルトは日記においてその賑わいを如実に描いている。
以上の研究を進めながら研究課題に関する新しい著書の執筆も開始し、順調に進んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス、政府の防止対策、ヨーロッパ各国の外国からの入国の規制のため、海外での研究資料調査・蒐集が不可能となった。しかし、来年度の渡欧に向かって準備的な研究を行った。
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今後の研究の推進方策 |
来年度の渡欧に向かって準備的な研究を行っている。具体的にはインターネットを通して、18世紀の著書を調査し、公開された論文を閲覧し、可能な場合はウィーンの図書館と資料館の研究資料のコピーを依頼している。コロナ防止対策の入国制限などが解除されたら、すぐに本格的な資料調査と研究を再開できるような態勢を準備している。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィールスの蔓延のため、本年に渡欧し資料調査・研究は不可能となった。来年度に使用する予定である。
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