研究課題/領域番号 |
20K01070
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
高橋 秀寿 立命館大学, 文学部, 教授 (70309095)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 時間/空間 / 現代社会 / 反ユダヤ主義 / 過去の克服 |
研究成果の概要 |
三年間にドイツにおける反ユダヤ主義と「過去の克服」の関係をテーマの対象にして現代社会における時間/空間の変容の問題を考察した。まず、これまでの反ユダヤ主義論を整理し、ナチス時代における反ユダヤ主義の特徴、それに対する民衆の反応を研究した。それをふまえ、ドイツの戦後に反ユダヤ主義が「過去の克服」の展開とともにどのように展開されたのかを分析した。そのさいに、1980年代以降に時間/空間の大きな展開があって、反ユダヤ主義の役割も大きく変化したことを明らかにした。この研究成果は一冊の研究書としてまとめ、2023年度中に人文書院より刊行される予定である。
|
自由記述の分野 |
ドイツ現代史
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、ポピュリズムが世界的現象として注目されている。ドイツでもポピュリズム政党「ドイツのための選択肢」が連邦議会で定着しているが、この現象は1980年代における時間/空間の転換と関連しているが、このようなポピュリズム現象の歴史的特徴は、それと類似した現象である反ユダヤ主義を検討することで明らかになると確信している。つまりこの研究は、単なるドイツ現代史の分析やポピュリズムの一般的な考察にとどまるものではなく、近代史における反ユダヤ主義の歴史的変遷を研究することによって、現代社会の特質を明らかにするものである。
|