研究課題/領域番号 |
20K01074
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
田畑 直彦 山口大学, 埋蔵文化財資料館, 助教 (20284234)
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研究分担者 |
渡邉 正巳 島根大学, エスチュアリー研究センター, 客員研究員 (80626276)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 弥生時代 / 山口県 / 高地性集落 |
研究実績の概要 |
山口県文化財地図情報システムをもとに、弥生時代~古墳時代前期の集落データベースの作成を行った。同データの作成は、発掘調査報告書等の文献を参考とし、遺構を伴わない事例を含め、土器が出土している遺跡を対象に行った。作成を進めたところ、低地部所在の条里遺跡等では、遺跡の範囲が広く時期により集落の場所が異なることが多いことが判明した。一方、高地性集落を含む丘陵部・山頂部の遺跡は、尾根単位で範囲指定されていることが多い。上記から「遺跡」単位では、集落の単位を把握することが困難であることから、集成の単位は「遺跡」ではなく直径数百m程度とし、中心地の緯度・経度も入力した。作業を進めた結果、抽出数は2021年3月現在で約420に至った。作成の過程で、別遺跡だが同一のまとまりと捉えた方がよい事例が認められたので、今後、集落の単位を再検討したい。また、時期・遺構・遺物等の情報を追加・補足して、分布や変遷等について分析を行う予定である。なお、上記データベースの作成に関連して、天王遺跡、追迫遺跡のほか、井上山遺跡(防府市)、引野遺跡群(山口市)、大内氷上古墳(山口市)、北迫遺跡(宇部市)の踏査を行い、現状を確認した。 2021 年 2 月 15 ~ 22 日に、天王遺跡周辺で1箇所、追迫遺跡周辺で1箇所、合計2箇所でボーリングコアの採取を行った。胎土分析については、2021年1月21日に候補土器を調査し、選定を行った。レプリカ法については、分析候補の遺跡を選定し、準備作業を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19のため、ボーリング調査以外に他県の研究協力者と調査を行うことができなかったほか、謝金による作業を行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19のため、他県の研究協力者との調査について予定を立てることが困難であるが、事前準備を進める。感染対策に万全を期した上で、研究代表者による遺跡・資料調査や謝金による作業等を確実に実施する。また、ボーリングコアの分析を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
covid-19により、他県の研究協力者と調査を行うことができなかったほか、山口県外の調査も一切行うことができなかった。今後、昨年度実施できなかった調査については準備を進め、実施できる段階で行う。謝金による作業も実施する。
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