研究課題/領域番号 |
20K01077
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
新里 亮人 熊本大学, 埋蔵文化財調査センター, 助教 (20849319)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 琉球列島 / 農耕伝播 / 土器圧痕調査 / 舶来食器類 |
研究実績の概要 |
熊本大学による新型コロナウィルス感染防止策を遵守し、令和2年度は出張を伴う資料調査の実施を断念した。調査の対象地が医療崩壊の危険性が高い離島に含まれていることに起因する。そのため、当初の研究計画を大幅に変更し、令和2年度は研究の推進に必要な機材(ノート型PC)の購入と関係資料の収集に留めた。 今年度においては、琉球列島における農耕社会の成立と深く関わる徳之島産カムィヤキの中性子放射化分析結果に関する英語論文の執筆に共著者として参加した。また、カムィヤキの歴史的・文化的意義を海外に発信する英語論文を執筆し、文法・語彙等のネイティブチェックを翻訳業者に委託した。後者の論文は現在、編者による内容確認中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍により資料調査が実施できない状況が続いている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルスの感染拡大状況を注視しながら、当初の研究計画に沿って奄美・沖縄・先島諸島における先史時代土器の圧痕調査および10・11世紀に位置づけられる舶来食器の調査を実施する。 調査が不可能な場合、鹿児島県伊仙町教育委員会、天城町教育委員会に保管されているフローテーションサンプルの送付を依頼し、ヘビーフローテーション(沈殿資料)として回収された炭化物の確認・同定作業を行なう。これによって穀類資料が検出された場合、許可を得て年代測定分析を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、資料調査を断念したため次年度使用額が生じた。感染状況および学内における対策状況を見極めながらとなるが、令和3年度調査は当初の計画通り実施し、併せて前年度未了調査についても今年度に繰り越すことで対応したい。
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