研究課題/領域番号 |
20K01124
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
井上 由佳 明治大学, 文学部, 専任准教授 (90469594)
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研究分担者 |
駒見 和夫 明治大学, 文学部, 専任教授 (20225577)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 教科書 / 博物館 / 学校図書館 / 図書の時間 / 小学校 |
研究実績の概要 |
今年度は、4月より緊急事態宣言等の影響を受け、大学で研究会を開催することや小学校の現場に赴くこと、学生アルバイトを雇用して調査を進めることが困難であったことから、予定よりも研究の進捗に遅れが生じた。しかしながら、困難があるものの、ZOOMなどを活用し、研究分担者、研究協力者が参加する研究会を合計3回、オンラインで開催し、本研究プロジェクトの今後の進め方について話し合いながら進めてきた。 先行研究として学校図書館と博物館との連携の事例について調査については、国内の書籍を中心に収集を始めた。学校図書館に関する書籍で博物館に言及するものはほとんどないことがわかってきた。海外の文献については、次年度以降に収集をはじめたい。 2020年度より使われ始めた小学校の検定教科書の内容を精査し、博物館や学芸員といった内容に関連する項目の有無を明らかにするための調査に関しては、その具体的な調査手法について検討を進めた。まずは主たる教科書出版社11社の担当部署にメールを送り、電子的に教科書の内容を検索することは可能か、デジタル教科書を研究に使うことの可能性について問い合わせた。その結果、1社が発行する「国語」の教員向け教科書ガイドはワード検索が可能ということが判明した。それ以外については、デジタル検索をする術はないことがわかったので、人が紙媒体の教科書を精査することが費用的にも正確性についても適切である判断した。デジタル教科書については、研究目的で入手できないことも確認された。それでもなお、調査対象の教科書は203冊に及ぶため、対象の教科を絞ることを話し合い、国語、社会、理科、生活、図工の各教科書を優先的に調査することを決定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19感染症の拡大に伴い、大学が一定期間閉鎖されるなど、研究環境が整わなかったことは研究を進める際の大きな障害となった。また4月当初はオンラインで会議を開催する方法を一から習得しなければならなかったため、オンラインで研究活動をはじめるにも時間を要した。また、研究協力者の学校司書の方が図書館の現場を急遽離れることになったという事情もあり、新しく協力してくれる学校司書を探すという新しいタスクが加わり、人探しにも時間を取られた。無事に新しいメンバーも加わり、研究可能な環境が整うのに3か月ほどかかってしまった。 大学の感染症対策の指針に従いながら、進められる範囲でできることはやってきたが、当初の予定のようには進められていない。
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今後の研究の推進方策 |
今年度もCOVID-19対応で研究環境への影響は避けられない状況にあるが、昨年度に培ったオンライン会議等を上手く活用し、可能なかたちで研究を進めていきたい。学生アルバイトの雇用についても、大学の指針に従いつつ、安全性に配慮しながら教科書調査も本格的に開始する予定である。 また研究協力者の勤務校である東京都杉並区立沓掛小学校6年生に向けた授業開発を進め、2021年5月20日に事前授業を行う予定である。この授業実践で集められた児童のワークシートのデータや当日の授業の様子を研究会で共有し、授業開発も同時に進めていく予定である。新潟市の小学校も実践協力が可能との回答を得ていることから、2つの小学校における授業実践と開発も進めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19対応で研究可能な期間が短くなったことと、研究会開催の時期がずれ込み、調査研究全体の進行が遅れたことより、当初の予定されていた予算執行ができなかったためである。さらに、新潟市にいる研究協力者の東京への出張費用を当初は旅費として計上していたが、COVID-19のため越境の自粛等で出張はできなかったため、旅費は支出されなかった。次年度に繰り越した使用額で、初年度に計画されていた調査対象の教科書等の購入や、それらのデータを整理するための研究機材などを整える予定である。また調査データ入力のアルバイト雇用も予定している。
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