研究課題/領域番号 |
20K01235
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所 |
研究代表者 |
今石 みぎわ 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 無形文化遺産部, 主任研究員 (80609818)
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研究分担者 |
久保 光徳 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (60214996)
植田 憲 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (40344965)
松永 篤知 金沢大学, 資料館, 特任助教 (50805760)
桃井 宏和 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (50510153)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 箕 / 編み組み技術 / 編組品 / 民俗技術 |
研究実績の概要 |
本研究は箕の形態の地域的多様性に着目し、民俗学・考古学・デザイン工学からのアプローチにより、箕の形態・機能と地域社会の在り方が、どのように相互連関しているかを分析することを目的とする。 2020年度に引き続き、2021年度も新型コロナウイルス蔓延の影響により、現地調査を一件も実施することができなかった。また、2022年8月より研究代表者が産前産後休業・育児休業を取得し(2022年4月末まで)、一時研究を中断しているため、2022年の研究期間は実質4ヶ月となっている。このため、当初予定を大幅に変更し、可能な範囲で下記の研究を行った。 1.文献等の収集および分析 昨年度に引き続き、文献研究の専門家である桂眞幸氏に協力を仰ぎ、近世~近代における関連文献の整理を実施した。またこれらの文献調査に基づき、桂氏に流通民具としての箕の実態を分析する研究報告を執筆いただいた。これは最終年度にまとめる報告書に掲載する予定で、現在、編集を進めている。 2.考古学的調査 中国新石器時代における箕状編物についての調査・分析を進めた。 3.情報発信 昨年度収集した関西の箕に関する関連映像(箕の製作の様子を撮影した映像)のうち、3件を各20分程度に編集し、公開許可を得た2件についてHP上で公開した。(https://www.tobunken.go.jp/ich/mi)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍の影響で、研究の基礎となる現地調査が一件も実施できなかったことに加え、研究代表者が産休・育休を取得したため、研究を一時中断している。研究期間の1年間の延長を予定している。
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今後の研究の推進方策 |
2022年5月より研究を再開する。 ①民俗調査 コロナ禍により実施できなかった現地調査(製作技術調査・箕振り動作の調査)および資料悉皆調査を推進する。 ②考古学調査 引き続き、出土遺物の中の箕状編物の情報を整理し、分析する。必要に応じて現地調査する。 ③工学的調査 民俗調査(箕振り動作の調査)に随行し、モーションキャプチャによる動作解析を行う。また、資料悉皆調査にて箕の3D計測を行い、分析を行う。 ④年1~2回の研究会を予定。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度は、コロナ禍や、代表者の産休・育休取得(2021.8~2022.4末)のために事業を中断した。このために実施できなかった事業を次年度以降に実施するため、予算を繰り越した。
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