本研究は、一国の対内的な武力紛争に際して当該国の既存政府の要請または同意に基づいて外国が軍事力を行使するいわゆる「要請による干渉」を正当化するものとして提示される干渉の目的がどのように変動しているか、またその結果として、既存政府による「要請」または「同意」の要件にどのような変化が見出されるかを、(1)国連の集団安全保障体制との関連性、(2)被干渉国の「要請」が必要とされるかそれとも「同意(consent)」で足りるか、(3)そもそも「要請」や「同意」によらない、他国の国内武力紛争への軍事介入との比較という、3つの点に着目して実証的に検討した。
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