研究課題/領域番号 |
20K01379
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
吉澤 卓哉 京都産業大学, 法学部, 教授 (50708360)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | インシュアテック / P2P保険 / インデックス保険 / AI分析 / ビッグデータ / スマート・コントラクト |
研究実績の概要 |
1.従来、保険制度は「信頼」を基礎にすると言われており、また、法制度にも「信頼」(の欠如)が取り込まれている。ところが、インシュアテックの進展に伴って、保険制度が前提とする「信頼」に影響を与える可能性がある。そこで、その影響について分析を行い、吉澤卓哉「情報社会の急速な進展による保険制度における「信頼」の変容 ―インシュアテックが保険制度における「信頼」に与える影響―」という論文として公表した(2020年6月)。 2.インシュアテックに関する保険法および保険業法上の論点について総合的に検討を行い、単著として刊行した。吉澤卓哉『インシュアテックと保険法 ―新技術で加速する保険業の革新と法の課題―』(2020年8月。保険毎日新聞社)である。具体的には、主に、「保険」概念に対する挑戦としてP2P保険(peer-to-peer insurance)を、損害保険における損害てん補原則の再検討としてインデックス保険を、「逆転した情報の非対称性」として保険会社による情報の大量収集を検討したものである。 3.ビッグデータをAIで分析したものが保険に利用されつつあり、その際の法的論点について検討を行った。吉澤卓哉「インシュアテックと保険法(2) ―ビッグデータのAI分析に基づく間接的なリスク要因を用いた保険引受が告知義務規整等に与える影響―」として、本学紀要に投稿した(2021年1月)。 4.保険業においてもスマート・コントラクトが導入されつつあるが、その法的論点について検討作業を開始した(2021年1月以降)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
特に研究の障碍となる事態も発生せず、順調に研究が進展している。
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今後の研究の推進方策 |
1.現在、研究を進めている保険業におけるスマート・コントラクトについて研究を完成させ、学会または研究会で報告を行ったうえで、論文として投稿することを予定している。 2.インシュアテックの国際的な問題(国際私法上の論点)にも取り組む予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナ伝染病のため旅費の費消がなかった。事態の改善を受けて、旅費を計画的に費消していく予定である。
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