研究課題/領域番号 |
20K01417
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
神山 智美 富山大学, 学術研究部社会科学系, 准教授 (00611617)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 野生動物 / 責任ある保護管理 / 縮減社会 / 野生動物保護管理学 / 公的助成 |
研究実績の概要 |
本研究は、野生動物の「保護管理」のための法制度として、主に米国法との比較研究を行うことを予定している。その内容は、①鳥獣害防除のための管理捕獲の法的仕組み、②公的資金助成(補助金)の仕組み、③市街地に侵入する鳥獣、④感染病を媒介する鳥獣について、の4つをその柱としており、今年度は、②と④について以下のように行った。 ②については、国内における補助金不正利用事例を研究した。COVID-19の影響により、現地調査はできていないが、文献(報告書)および会計検査院等の情報開示により、そのあらましを捉えた。また、会計システムとのかかわりにおいて、よりよい仕組みを考察した。 ④については、申請時は豚コレラ(豚熱)や鳥インフルエンザを想定していたが、野生動物がその発生源と考えられているCOVID-19 の影響もあり、野生動植物の輸出入管理と感染症の影響を研究することとした。さらに、鳥インフルエンザについては、バイオハザード(生物学的危害)の検討も行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の影響により米国および国内での現地調査ができなかったこと、および同影響により主に「④感染病を媒介する鳥獣について」に時間を割いたこと、さらに、それをまとまった業績とは出来ていない点からも、全体としては遅れていると評価せざるを得ない。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19の影響により米国および国内での現地調査が、2021年度も引き続きできないことが想定されている。そのため、①~④について、できるだけバランスよく文献調査等を実施することとする。さらに、「④感染病を媒介する鳥獣について」は重要なテーマであることが認識できたことから、輸出入管理、検査体制および廃棄処分等に関しても、比較的厚く扱っていくこととしたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響により、米国および国内の現地調査を延期せざるを得なかった、さらに学会の報告会や研究会等の多くがオンライン開催となったことから、旅費(出張費)支出が抑えられた。 2021年度もCOVID-19 による影響が継続すると思われるため、調査が可能となったときにはすぐにでも現地調査できるように文献調査等を行うことで準備もしつつ、まずはオンラインの有効活用を前提に研究を推進する。そのための、文献等およびオンラインの有効活用を可能とする器材の購入を検討している。
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