研究課題/領域番号 |
20K01465
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研究機関 | 崇城大学 |
研究代表者 |
今井 亮佑 崇城大学, 総合教育センター, 教授 (80345248)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 無投票 / 都道府県議選 / WEB調査 |
研究実績の概要 |
本研究課題の問題関心を検証することを目的としたWEBパネル調査を実施したことが、2021年度の主たる成果である。 2021年度に入ってから、調査委託会社との実施に向けた折衝、「崇城大学 人を対象とする研究倫理委員会」への研究計画の審査の依頼など、調査に向けた準備を進めた。一連の準備が終わったタイミングと衆議院の解散・総選挙のタイミングとが重なったことから、総選挙の前後に、全国の有権者を対象としたWEBパネル調査を行うこととした。 第1波調査は、公示翌日の10月20日から27日まで実施し、4500名から回答を得た。同調査では、「国の政治」と「あなたがお住まいの都道府県の政治」の二つに分けて、どの程度民主的だと思うか、関心度・満足度・信頼度、内的有効性感覚・外的有効性感覚を尋ねた。また、衆院選・参院選、都道府県知事選・都道府県議選の重要度、都道府県議選・市区町村議選で無投票当選者が出ることの是非、日本の民主主義への満足度、直近の都道府県議選での投票参加の有無、国会・あなたがお住まいの都道府県の議会の信頼度といった、本研究課題における従属変数となり得る質問項目の他、政党への好感度や内閣業績評価など、通常の政治意識調査に含まれる項目について尋ねた。 第2波調査は、第1波調査に回答した4500名を対象に、投票日翌日の11月1日から8日まで実施し、3000名から回答を得た。同調査では、第1波調査の質問項目のうち国レヴェルに関するものについて再度尋ねた他、総選挙における投票行動や結果の満足度などについて尋ねた。 データの納品後、2020年度に作成した都道府県議選における無投票選挙区に関するデータと結合するべく、第1波・第2波の両方で尋ねた「現在住民票を登録されている都道府県・市区町村」に関する回答をもとに、回答者の居住地の特定を進めるなど、データのクリーニングを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
交付申請書に記した研究実施計画では、「統一選として2019年春に実施された41道府県議選から2年が経過し、また来る衆院選からも一定の時間が経過していることが見込まれる2021年度に、41道府県の有権者を対象としたWEB調査を実施する」としていた。ただ、準備の遅れに伴い、調査の実施が当初の想定より半年遅れた。 また、分析の枠組みを検討する中で、無投票か否かにかかわらず、都道府県議選の各選挙区でどの政党の候補者が何名当選したかのデータも必要なのではないかと考え、調査終了後にそのデータの作成に取り掛かった。 こうした理由から、「やや遅れている」という状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
「現在までの進捗状況」に記した、「都道府県議選の各選挙区でどの政党の候補者が何名当選したかのデータ」を急ぎ完成させ、それも含めた都道府県議選の各選挙区レヴェルのデータとWEBパネル調査のデータと結合することで、「直近の都道府県議選で、自身の選挙区の当選者が無投票で決まったかどうかが、都道府県レヴェルの政治意識に及ぼす影響」を分析し、論文にまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
学会出張を予定していたが、コロナ禍のためオンライン開催となり、旅費が不要となったことから、次年度使用額が生じた。 この分については、論文執筆に当たり必要となる書籍の購入費等に充てる予定である。
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