グローバル化と社会経済構造の変容に加え、情報通信技術の進展により、伝統的な政治動員のあり方であった政党による動員及びクライエンテリズムを通じた動員が侵食され、そこでは政治指導者の個性に注目するパーソナライゼーションと単一の争点のみが強調されるようになった。そして、より流動的な社会運動型の政治動員が選挙において如実に観察される。しかし、そこにはいくつかのパターンが存在しており、その相違を生み出す要因としては、政党システムの制度化の度合いとともに、どういった特性を持つプレーヤーが競争に参加しているかが重要であることがわかった。そこにはプレーヤー間の戦略的相互関係が影響している。
|