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2023 年度 実績報告書

千島列島の近現代史:日露協働の歴史叙述に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 20K01495
研究機関山形大学

研究代表者

天野 尚樹  山形大学, 人文社会科学部, 教授 (90647744)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード千島列島 / 境界研究 / 国境問題 / 戦後史 / 近現代史 / 日露関係 / 北方領土
研究実績の概要

ロシア・ウクライナ戦争の影響により最終年度もロシアでの現地調査はかなわなかった。そのため、現地にいかずとも入手できる資料収集と分析、基礎資料の基盤整備に予算と時間を投入することとなった。とりわけ最終年度は、手記等の未公刊資料を翻刻につとめた。これらについては出版も視野に入れた公開の準備を進めている。
現地調査による文書館資料の入手が不可能になったことで、研究手法の変更も余儀なくされた。すなわち、ひとつの地域に特化するのではなく、戦争と占領、国境変動を経験した他のボーダーアイランドとの比較史の観点を導入することである。比較対象として奄美群島に焦点を当てることとした。こちらも、コロナ禍の影響で思うような現地調査はなかなかできなかったが、2023年度は複数回の現地調査を実施することもできた。
研究期間開始とともにはじまったコロナ禍と、入れ替わるように発生したロシア・ウクライナ戦争という不可抗力の影響で、現地調査を目的とした研究計画が根本から崩されたが、その分を補うように、国内外の資料基盤の整備や研究の新機軸の開発が可能となったことは十分な成果であるといえる。それらはの研究成果を日本語・ロシア語・英語で発表できたことも研究期間全体を通じた大きな成果である。
本研究は、次の研究課題へ接続という点でも大きな成果をもたらした。千島史に関しては、ロシア渡航の再開を期すことにはなるが、現地調査の成功に不可欠な事前の研究蓄積という点では十分な準備を固めることができた。また、比較史の観点においては、奄美群島史研究で新たな科研費を獲得できたことにより、より高度な比較分析を進める予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 泉芳朗の苦悩:新資料から読む復帰運動史2023

    • 著者名/発表者名
      天野尚樹
    • 学会等名
      奄美群島日本復帰70周年記念 復帰運動に学ぶシンポジウム
    • 招待講演
  • [図書] Третьи краеведческие чтения2023

    • 著者名/発表者名
      Амано Наоки
    • 総ページ数
      528
    • 出版者
      Министерство Культуры Сахалинской области
    • ISBN
      978-5-907121-21-8

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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