研究課題/領域番号 |
20K01505
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研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
崔 慶原 常葉大学, 外国語学部, 准教授 (00637382)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 朝鮮半島の平和体制 / 韓国外交 |
研究実績の概要 |
(1)COVID-19の影響により予定していた海外での資料調査を進められない中、公刊された外交文書の検討作業を行った。1980年代末、韓国政府が「北方政策」を推進し、東ヨーロッパのハンガリーやポーランド、ユーゴスラビアと国交正常化を果たした過程が分かる外交文書集を入手し、当時政策担当者の回顧録と照らし合わせながら、検討を重ねた。次のソ連や中国との関係改善につながる韓国外交の展開を分析する手がかりを掴むことができた。 (2)冷戦終結期における韓国外交を踏まえながら、「韓国外交における『均衡論』-自律性の追求から中堅国外交へ」という論文を刊行した。 (3)4月には、「北方外交」から始まった韓国の全方位外交に注目しながら、「日韓関係の変容―歴史問題と経済・安全保障―」について招待講演を行った(富士通フューチャースタディーズ・センターの「国際情勢研究会」主催)。(4)9月には、「冷戦変容期の日韓関係―抑止と外交の調和は可能だったのか」という研究報告を行った(研究会「東アジア休戦体制の形成・変容と現状」) 。(5)10月には、「朝鮮半島の構造変動―韓国外交における『均衡論』」という研究報告を行った(慶應義塾大学東アジア研究所主催学術大会)。いずれもポスト冷戦期における韓国外交の変化を重視しながら進めており、秩序変動期の特徴を的確に捉える必要性に気付かされた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の感染拡大により、海外へ渡航できず、該当する韓国の外交文書を調査できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度はCOVID-19の感染拡大により、引き続き海外への渡航が難しかったが、2022年度には渡航が可能になると予想される。韓国の外交史料館で該当する資料調査を行う計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の感染拡大のために、予定していた海外での資料調査を実施できなかった。2022年度には海外渡航が可能になり、資料調査を実施できると予想している。
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