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2022 年度 実施状況報告書

中央アジアの電力網を事例としたエネルギー資源分配の国際公共財化の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 20K01519
研究機関秋田大学

研究代表者

稲垣 文昭  秋田大学, 国際資源学研究科, 教授 (80468545)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードエネルギー安全保障 / クリーン・エネルギー / 国際公共財 / 地域協力 / ガバナンス
研究実績の概要

2022年度は、オンラインインタビュー調査および2021年度までに収集した文献調査を中心に実施した。また、タジキスタンの研究者とともに、2023年2月にタジキスタンの地中熱エネルギーについて国際学会報告を実施した(Ilolov M. Ilolov A., Inagaki F., Rahmatov J., "Stochastic Fractality of the Gilondi Geothermal Reservoir,"48th Stanford Geothermal Workshop (Frances Arrillaga Alumni Center, Stanford University, USA)。
また、ロシア=ウクライナ戦争の影響が中央アジアのエネルギー供給に及ぼす影響についてオンラインでインタビュー調査を行い、2022年11月以降はロシア産のガソリンが安価になるなど、制裁で西側市場を失ったロシア産の流入が見られるようになっていることが明らかになった。
また、『国際安全保障』50(4)に「資源から見た中央アジアとアフガニスタン―資源を通じた地域協力の深化と課題-」と題し、中央アジア域内での協調的なエネルギーガバナンスが誕生しつつあることを指摘するとともに「クリーン・エネルギーを巡る国際協力-ユーラシア・グリーンベルトの可能性-」熊谷嘉隆・水野智仁編『秋田から考えるアジアの地域季協力』葦書房、2022年にて、クリーン・エネルギーに関連する資源を埋蔵する中央アジアとの地域協力の可能性について分析した。
学会等報告については、前述のタジキスタンとの研究者との共同研究に加えて、日本リアルオプション学会(2022年12月)や学術的資源開発研究会にて中央アジアのエネルギー資源を巡る対立要因と強調要因について報告を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

国際学会での報告を含め、研究成果の発表は進んでいるが、COVID19の影響でタジキスタン以外での調査に遅れが生じているため。

今後の研究の推進方策

2022年度は、タジキスタン以外での調査を実施し、文献調査にて明らかにならなかった点についてインタビューをベースに調査を行う。また、アフガニスタン及びロシア・ウクライナ戦争の影響について調査を進める。
グローバル・ガバナンス学会での報告を含め国内外での学会報告を行うとともに、研究成果について国際雑誌への投稿を進める。

次年度使用額が生じた理由

予定通りの海外調査が実施できず旅費として計上していた予算が消化できなかった。残額分については、2023年度分の請求額と合わせて最低2回の海外調査に使用する計画である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] タジキスタン共和国科学アカデミー(タジキスタン)

    • 国名
      タジキスタン
    • 外国機関名
      タジキスタン共和国科学アカデミー
  • [雑誌論文] 冷戦崩壊を契機とした旧ソ連空間におけるエネルギー政策の変化2022

    • 著者名/発表者名
      稲垣文昭
    • 雑誌名

      国際安全保障

      巻: 50 ページ: 75-91

  • [雑誌論文] 上海協力機構で進む「ロシア離れ」と地域大国による「対中牽制」2022

    • 著者名/発表者名
      稲垣文昭
    • 雑誌名

      Foresight

      巻: - ページ: -

  • [学会発表] Stochastic Fractality of the Gilondi Geothermal Reservoir2023

    • 著者名/発表者名
      Ilolov M. Ilolov A., Inagaki F., Rahmatov J.,
    • 学会等名
      48th Stanford Geothermal Workshop
    • 国際学会
  • [学会発表] ユーラシアに見るエネルギー安全保障の変化2022

    • 著者名/発表者名
      稲垣文昭
    • 学会等名
      日本リアルオプション学会
    • 招待講演
  • [学会発表] 中央アジアのエネルギー問題について2022

    • 著者名/発表者名
      稲垣文昭
    • 学会等名
      第3回学術的資源開発研究会
  • [図書] 秋田から考えるアジアの地域協力2022

    • 著者名/発表者名
      熊谷 嘉隆、水野 智仁、工藤 尚悟、秋葉 丈志、稲垣 文昭 他
    • 総ページ数
      238
    • 出版者
      芦書房
    • ISBN
      9784755613258

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公開日: 2023-12-25  

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