研究課題/領域番号 |
20K01522
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
神田 豊隆 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (70609099)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 日本社会党 / アジア社会党会議 / 社会主義インターナショナル |
研究実績の概要 |
本研究の対象時期のうち、特に第二次大戦後から1950年代までに関する部分で、いくつかの具体的成果(論文2点、口頭発表2点)があった。概して、その内容は2点にまとめられる。 一つは、1950年代の社会主義インターナショナルおよびアジア社会党会議における日本社会党(50年代前半は左社、右社に分裂)の役割を論じつつ、アジア冷戦史における社会民主主義の意義について考察したものである。 もう一つは、終戦から占領期、特に講和論争期における日本社会党と社会主義インターナショナルの関係を論じたもので、冷戦下における国際的な社民ネットワークの重要性、とりわけそのイデオロギー的影響力を、日本社会党との関係を軸にして論じたものである。 論文は英語と日本語で執筆、口頭発表も英語と日本語でそれぞれ行った。特に欧州では社会民主主義ネットワークについての国際関係史的研究が本格的に始まりつつあり、そうした動きの中のある重要なプロジェクトにメンバーの一人として加わって執筆しているのが、この英語論文である。このプロジェクトへの参加で得た知見や人的繋がりは、本研究の今後の発展にも役立つことが期待される。英語での口頭発表は米国の学会で行ったものだが、米国の対外関係史研究者との関心の共有を実感し、有益な経験であった。日本での口頭発表は、特に中国近現代史研究者たちから有益な批評を得たとともに、この主題が戦後アジア国際関係史の領域で幅広く関心を呼ぶとの感触を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
「研究実績の概要」で記した通り、研究成果の公刊という点では、進捗状況はあまり問題がない。国内外、日本語・英語で、論文発表・口頭報告を行っており、有益なフィードバックを得ている。しかし、コロナ禍により、海外はもちろん国内での出張も制限され、史料収集が極めて困難であったことのダメージは大きい。ただ、徐々に国内史料収集は一時期ほどの困難がなくなりつつあり、今後は史料収集のスピードも改善されるだろうと期待している。
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今後の研究の推進方策 |
「現在までの進捗状況」でも記した通り、今後の最大の課題は史料収集の加速である。ひとまず国内における収集活動を重点的に進め、しかる後に海外渡航の機会を早期に得て、計画の遅れを挽回したい。オンラインでの口頭発表など、コロナ禍でも可能なことは、引き続き積極的に行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により、予定していた史料収集のための旅費の支出が延期となったため。
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