研究課題/領域番号 |
20K01535
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
佐道 明広 中京大学, 国際学部, 教授 (10303091)
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研究分担者 |
野添 文彬 沖縄国際大学, 法学部, 准教授 (00636540)
武田 知己 大東文化大学, 法学部, 教授 (20311897)
山本 章子 琉球大学, 人文社会学部, 准教授 (30837357)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 日米安保体制 / 防衛政策 / 自衛隊 / 統合運用 / 基地問題 / 南西諸島防衛 |
研究実績の概要 |
2020年からのコロナ禍の拡大により、予定していた現地調査や、高齢者である政策担当の官僚OBへのオーラルヒストリ―は2年近く実施できなかった。2022年度に入り、コロナ禍が終息する状況となったため、本研究で重要な現地調査について、8月に石垣市、9月に宮古島市の調査を行った。石垣市では市役所危機管理課に国民保護計画の策定状況や訓練計画の状況をヒアリングし、自衛隊配備賛成派と反対派の両者からもヒアリングを行うとともに、関連施設周辺の視察を行った。宮古島市では、市役所のヒアリングはできなかったが、市会議員を含め関係者のヒアリングを行うとともに、関連施設周辺の視察を行った。 さらに2023年3月には沖縄県庁が関係市町を集めて実施した「国民保護図上演習」の経緯や結果について、県庁担当者にヒアリングを行った。また、現地ジャーナリズムの報道についても新聞社に直接ヒアリングを行うとともに、県民世論の動向についても調査を進めた。 南西諸島で進められている自衛隊配備は日米同盟下における日米防衛協力の具体的内容と対応していることが明らかであり、また基地所在自衛隊住民との関係が良好に構築されていない状況が理解できた。昨年度は、研究代表者が自衛隊の沖縄配備開始期についての論考を発表したのをはじめ、今年度(2023年度)も継続して現地調査を行うとともに、こうした日本の状況を海外からどのように見ているかという点についても調査をする予定である。 また、沖縄と本土の関係性が様々な問題の根底にあることから、沖縄に関係する有力者の史資料調査も行い、現在明らかになっているものについては論考として発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究実績の概要に記したように、3年計画の最初の2年はコロナ禍により、予定した現地調査が実施不可能であった。また、政策担当者のオーラルヒストリーを予定していたが、官僚OBは高齢者であるために、コロナ禍での実施ができなかった。コロナ禍が終息に向かった昨年度に、現地調査を中心に研究計画を再開している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度(2023年度)まで一年の延長が認められた。しかし期間も短いため、継続して現地調査を行うとともに、こうした日本の状況を海外からどのように見ているかという点についても調査をする予定である。また、研究成果については論文にまとめ、早ければ今年度内、遅くとも来年度中には発表する予定で進めている。
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次年度使用額が生じた理由 |
3年計画の予定であったが、当初の2年近くがコロナ禍のために、現地調査等が実施できなかったため、昨年度と次年度に実施予定であるため。
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