研究課題
基盤研究(C)
研究成果として,グローバルゲームを用いた2企業2時点の市場参入タイミングのモデルを構築して分析することができ,研究の目的は部分的には達成することができた.本来は2時点ではなく,多時点のタイミングを明らかにすることが目標であったが,これに関しては達成することができなかった.今後の研究課題としたい.しかし,2時点のタイミングモデルの分析であっても,グローバルゲームという理論を援用することによって,私的情報とタイミングの関係について,予想以上の知見を明らかにすることができた.
ゲーム理論
本研究で扱われる調整型ゲームは,産業組織論や経営学の企業戦略論において,重要な研究として位置づけられており,リアル・オプションゲームにおいても,新技術の適合問題として扱われている.また,公共経済学でも「公共財供給に対してどのタイミングで 自発的参加を表明するか」という問題として現れている.このような問題に対して,本研究は均衡選択や私的情報が与える影響について,貢献できたことに意義があると考えられる.