• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

時系列解析による合理的バブルの発生と崩壊現象の推測、並びに波及経路の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K01600
研究機関関西大学

研究代表者

片山 直也  関西大学, 経済学部, 教授 (80452720)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード合理的バブル / 共和分検定 / 単位根検定 / 多変量時系列モデル
研究実績の概要

2020年度は新型コロナウィルスの影響で、教育に多くの時間が割かれ、研究に専念しづらい一年であった。
研究以外の仕事に一息ついた年始(2021年1月)は、ちょうど第3波が取りざたされていた時期であった。TVを見ていると、研究テーマのバブルの指数級数的な増大の様子が、コロナウィルスのPCR検査による陽性者数、重症患者数と似ていることに気づいた。実際、調べてみると感染症の分野のSIRモデルは、少なくとも感染の初期では、陽性者数の指数級数的な増大に連動して、重症患者数が増大するモデルとなり、これは2つの指数級数的な増大する確率過程が、共和分となっている現象と解釈できそうである。このことに興味をもち、2つの合理的バブルに従う時系列モデルが共和分関係にあるのかどうか調べる検定を開発できないかと思いついた。これは、研究計画書でも書いた、株価連動性に関連するものであるし、いまやる価値のある研究だと考え、この研究実績の概要を書いている現在も研究中である。
いまだ研究業績としてまとめるに至らないが、おおよそ次の方針で考えている。2つの合理的バブルを発生する確率過程において、次の検定を考えた。
1つ目は、「帰無仮説:2つの確率過程は共和分関係にある vs 対立仮説:2つの確率過程は共和分関係にない」という検定をKPSS検定に適用できないか考えている。
2つ目は、「帰無仮説:2つの確率過程は共和分関係にない vs 対立仮説:2つの確率過程は共和分関係にある」という検定を残差系列の単位根検定の応用(例えば、Augumented Dickey Fuller 検定)に適用できないか考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2020年度は新型コロナウィルスの影響で、教育に多くの時間が割かれ、研究に集中できる時間が減ったことや研究集会もたびたび中止されたことがあげられる。

今後の研究の推進方策

研究実績の概要に書いた、合理的バブルにロバストな共和分検定を行えないかを考える予定である。具体的には、夏ごろまでには、理論結果をまとめて、シミュレーションや、実証分析を行いたいと考えている。秋以降は、まとめた研究を研究集会で発表していきたいと考えている。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由として、参加予定の研究集会が中止、あるいはオンライン開催となったため、研究旅費を使用することができなかったことがあげられる。また、新しい研究テーマに着手した時期が遅かったために、まだ研究費を使うほどの、研究成果となっていないことがあげられる。今後は、現在進行中の研究を夏ごろまでにまとめて研究発表を行うことで、研究費を使用する予定である。

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi