研究課題/領域番号 |
20K01604
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加藤 真紀 名古屋大学, 教育基盤連携本部, 教授 (80517590)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 外国学位 / 大学教員 / キャリア |
研究実績の概要 |
海外で最終学位を取得した後に日本に帰国し大学教員として働いた者のキャリアを分析するため、National Science Foundation(NSF:アメリカ国立科学財団)からデータセットを取得予定にしていた。しかし米国内機関所属者のみ申請できることが昨年度明らかになったため、今年度は、これに準じるデータセットとして、ハーバード大学が所管するデータセットであるCOACHE(Collaborative on Academic Careers in Higher Education https://coache.gse.harvard.edu/)の取得を試みた。これは、米国大学教員の職に対する満足度を大規模調査から蓄積したものであり、大学教員職業務の継続希望に関するデータ項目も含まれる。21年度の研究成果からは、外国学位を有する教員は一定の特徴を持つことが示されたため(女性や教授職および人文社会系の教員が多い)、留学からの帰国には日本での高等教育拡大による就職先確保がプル要因になっている可能性を推察したが、同データを用いた分析により留学先でのプッシュ要因によって日本に帰国するのか否かを推察することが可能となる。データ取得に際しては大学間の研究協力協定を結ぶ必要があり、先方担当者の変更などで申請手続きに時間を要した。データセット入手を待つ間に、前年度成果を複数の国際学会で発表し、国際学術誌に投稿し掲載が決定した。データ取得後は分析を開始したが遅れが認められたため延長を申請した。このデータセットを用いて23年度も分析を継続し年度後半に予定されている国際学会で発表すると同時に、学術誌に発表する論文を取りまとめ年度内に投稿する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前述のように、データセット変更に伴って新たなデータの取得に時間を要したことから、1年の研究延長を申請した。データセットの入手に伴い、速やかに分析を開始し、論文等に取りまとめ成果を発表する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は延長申請後の最終年度にあたるため、速やかに分析を終了した後は成果発表に努める。具体的には学会発表や論文発表である。論文は国際学術誌への投稿までを年度内に完了させたい。もっとも日本での大学教員(候補)の帰国に関わるプッシュ要因は、当該データセットでは米国のみの結果に限定されるため、当初の予定であった留学生の帰国後キャリアに関する国間の比較は難しい。よって当初予定していた分析に近づけるようにメタ分析が可能となるような文献調査か、欧州での人材移動のデータセットを引き続き探すことで当初目的に近づけるよう試みる。
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次年度使用額が生じた理由 |
前述のようにデータセット取得に時間を要したため延長を申請した。申請の間に前年度分析した結果を国際学会等で発表したが、全てオンライン参加で行ったため旅費が使用されなかった。もっとも国際学会自体は対面参加が戻りつつあり、オンライン参加の場合は対面参加とは異なる日程に変更され、オンラインでは限定的な参加になってしまうことが分かった。このため、申請したデータセットで次年度に分析した結果を国際的に発表する際には対面参加を予定し旅費等により予定額を使用する見込みである。
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