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2021 年度 実施状況報告書

アジア途上諸国の空間的側面からみた所得格差とその要因

研究課題

研究課題/領域番号 20K01690
研究機関中央大学

研究代表者

林 光洋  中央大学, 経済学部, 教授 (80367672)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードアジア途上諸国 / 地域間所得格差 / 地域内所得格差 / 教育の地域格差
研究実績の概要

本研究は、過去10-20年間程度を対象に、アジア途上諸国の格差を空間的側面から分析するものである。当初、主に、インド、フィリピン、インドネシアを対象国にして、所得の格差とその変化は、地域間格差と地域内格差によってそれぞれどの程度説明力をもっているのか、それら格差をどのような要因が説明するのか、といったことを調査する計画であった。
しかし、初年度の2020年度に続き、2年目の2021年度も新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、2年連続、海外現地調査を通じてインタビュー調査や資料収集を行なうという計画を実現することがかなわなかった。そこで、計画を少し修正し、中国も研究対象に加え、教育の格差を地域的な側面から分析するパートも追加した。
具体的には、中国における教育アクセスの地域間格差と地域内格差の定量的な分析を始めた。就学年数や進学率を教育アクセスの指標として、ジニ係数で地域格差を計算した。データは、集計データのChina Education YearbookとマイクロデータのCFPS(China Family Panel Studies)を使用した。
2010年と2018年の2時点で、沿海部と内陸部、都市部と農村部、中国全体それぞれのジニ係数を測定した。そして、ジニ係数を要因分解する手法を用い、沿海部内(within coastal areas)、内陸部内(within inland areas)、沿海部・内陸部間(between coastal and inland areas)それぞれの教育格差全体に対する寄与率、都市部内(within urban areas)、農村部内(within rural areas)、都市・農村間(between urban and rural areas)それぞれの教育格差全体に対する寄与率を計算した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

初年度の2020年度に続き、2年目の2021年度も新型コロナウイルス感染症の影響で、さまざまな制約や障害が生じた。そのため、当初計画していた時間を本研究のために配分することができなかった。また、研究対象国を訪ねることができなかったため、計画していた海外での現地調査を実施することもかなわなかった。

今後の研究の推進方策

新型コロナウイルス感染症が2022年度の遅くない時期に収束すれば、計画していたのに過去2年間実施できなかったフィリピン等への現地調査を行ない、研究を進めていきたい。また、研究実績の概要で述べた中国の教育格差の地域的側面からの分析について、ペーパーにして発表していきたい。

次年度使用額が生じた理由

すでに説明したように初年度の2020年度、2年目の2021年度とも、新型コロナウイルス感染症の影響で、研究対象国において現地調査を実施することができなかった。そのため、費用のもっとも大きな項目の旅費の支出がなかったためである。新型コロナウイルス感染症が収束すれば、2022年度には、さまざまな費目の支出をしていく予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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