研究課題/領域番号 |
20K01755
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
宮越 龍義 法政大学, 理工学部, 教授 (60166139)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 金融インフラ / 経済成長 / 貿易 / 理論・実証 / 金融CGE |
研究実績の概要 |
2020年度の研究計画(i)を完成させ、すなわち、2公共財にモデルを拡張し、解の存在・一意性を証明し、そのもとで、所得の大きい国が2公共財を提供することになり、その国の行動のみを通じて、他国の公共財提供行動が影響される。それを解明した「Existence, Uniqueness, and Comparative Statics of Nash Equilibrium in a Game of Voluntary Public Good Provision with Two Public Goods」という題目の論文は国際雑誌Metroeconomica改訂後に2021年度暮れに掲載された。さらに、(ii)に関する研究計画の一部は「Who is the Center of Local Currency Asian Government Bond Markets?」という題目の論文として、Japan and the World Economyに掲載された。 また、2021年度の研究計画(iii)、すなわち、“金融公共財では効率的な資源配分が達成されず、どのようなパレート改善的な政策を追加したのか。それとも、金融公共財は金融・貿易ネットワークの構造を変化させることでパレート改善的な資源配分を実現したのか”、については、ネットワーク分析という手法で解明し、その成果論文は、North American Journal of Economics and Financeに投稿した。2022年3月末にその雑誌から改訂要求があり、現在改訂中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度もコロナ禍に強く影響され、同じ分野の研究者が参加する学会で報告ができず、論文の改訂や、今後の研究方向に検討を加えることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍に影響されたがゆえに、今後は新しい理論の修得に力を入れて、それを適用する独自の研究方向を見出すことで、他者の研究成果からのコメントに頼らない発展方向を見出すことに努めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度はコロナ禍で学会報告がなくなり、研究報告をするための出張旅費も使うことができなかった。来年度は、リモートの学会報告を積極的に行うこと、他方で、学会報告からのコメントに頼らない研究方向も模索する。しかし、コロナ感染に気を付け、2023年1月-3月ころに国際学会で報告を行うための旅費に使う予定である。
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