(1)アジア通貨危機前、石油変動によるショックがASEAN各国の実質株価収益率に与える影響は非対称であった。そのため、同時期の石油変動ショックはASEAN諸国の株価収益率の相関関係に一定の影響を与えた可能性がある。(2)USドル、日本円、スイスフランの安全通貨(金融市場のリスクオフに際して増価する通貨)としての地位は時期によって変動していた。特に安全通貨の地位が変化するタイミングは多くの場合、グローバルショックのタイミングと一致していた。(3)日本銀行によるETF購入政策は、各国の株価変動から予測される水準よりも日本の株価を高い水準に押し上げていた。
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