本研究の分析対象はアメリカの対中国経常収支であり、その決定要因として中国の人口動態に注目した。本研究を通じて、中国における少子化・長寿化は、アメリカの対中国経常収支に対して有意な影響力を持っていることが立証された。また、中国における長期的な人口動態のトレンドは、アメリカの対中国赤字を今後は減少させる効果を持つことが明らかになった。さらに、高齢者の労働参加率が上昇することにより、経常収支に対する長寿化の効果が増幅されることも示された。 以上の研究成果に基づいて、3本の論文を作成した。そのうち、2本の論文が査読付き国際学術誌より出版された。残りの1本は、査読付き国際学術誌へ投稿中である。
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