この研究は経済循環が経常収支(CA)と政府支出の関係にどのような影響を与えるかについて調査している。51カ国の政府支出の詳細項目とCAの関係を分析した結果、政府支出によるCAへの悪影響は、反循環経済でのみ見られることが分かった。しかし、経済循環は、細分化された財政政策項目とCAの間のリンクを説明するには不十分であることも報告している。例えば、補助金が一部の国のCAに重要な役割を果たしていることや、多額の対外債務を抱える国では不動産収入が主要なCA決定要因であることも示している。逆に、公共支出の最大の構成要素(従業員の報酬、中間消費、社会的利益)は小さな役割しか果たしていないことも実証された。
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